2つの青い部屋は、新古典主義からエコール・ド・パリまで
フランス絵画の変遷を辿ることができます。
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(マリー・アントワネットの時代、ロココ絵画を堪能できる
ヤマザキ・マザック美術館が当地にオープンしたのは昨年。
絵画のみならず、ガレなどガラスや家具のコレクションも充実、
美しい館内で満たされたときを過ごせるのを愉しみに、今年の企画展・
「ロココの雅」について調べようと公式HPを訪問したところ、
ちょうどその日にアップされた新着情報に「ブロガー募集」の文字を発見。
「コンスタントにブログを更新している、美術館で開催されるブロガーデーに参加後、
一週間以内に展覧会の紹介をするブログをアップできる」などの応募用件のもと、
幸運にも、閉館後の静かな美術館でスタッフの方のお話を聞きながら鑑賞、
一定の条件を守りつつ、館内の撮影をさせていただくことができました。
いつものようにモバイルの画像、メモ書きと記憶に頼った拙文ではございますけれども、
麗しい美術館の魅力を少しでもお伝えできれば幸甚に存じます。)
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ロココの雅が、大革命を経てどのように立ち上がってくるのか、
新しい時代の手法を得ても、どこか艶なティストのあるフランス絵画の源流を鑑賞してから、
日本では馴染み深い19世紀以降の作品群を愉しめる、おそらく世界でも稀な
美術館ではないかなと思います。
アングル作「ルイ14世の食卓のモリエ-ル(1860年)」と
ジェリコー作「突撃する近衛猟騎兵の士官(1810-12年)」は新古典主義、
以前は、紅い大広間にあったかと記憶しています。
太陽王の絵は、向かって右端の正面を向いているのがアングルなのだそう。
ジェリコーの作品は、近衛兵という言葉と、馬上で剣をとるスタイルが印象深く。
パンフレットにも載っているのが、ロマン主義のドラクロワ作・
「シュビラと黄金の小枝(1838年)」。
1855年のパリ万博にも出品されのだそう。
自然主義のクールベ作「波、夕暮れにうねる海(1869年)」と
印象主義のピサロ作「ル-アンの波止場・夕日(1896年)」。
風景画の描き方を比べることもできますね。
モネ作「アムステルダムの港(1874年)」と
シスレー作「サン=マメのロワン運河(1885年)」も印象主義。
ルノワール作の「母の愛、あるいは息子ピエールに授乳するルノワール夫人」と「果物皿」。
立体的になっても、なんとも優しく愛ある風情のルノワールの珍しい彫刻は、当初、
彼の妻・アリーヌの墓碑銘として使うために制作されたのだそう。
テラコッタの温かみのある地肌に、芸術家の手跡を感じられる素敵な作品です。
続きます。
「ヤマザキ マザック美術館 ロココの雅 公式HP」
☆ 名古屋駅から地下鉄で7分、新栄駅の直通エスカレーターで美術館内に入れます。
「アントワネットの文机の日記」