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今が生死

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2023.02.15
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カテゴリ:健康
シクラメン

これは2021/11/13に92歳で亡くなった認知症テスト考案者で精神科医長谷川和夫先生の息子で同じく精神科医の長谷川洋先生の言葉である。
長谷川和夫先生と言えば医者なら殆ど誰でも長谷川式認知症テストの考案者として知っている超有名な先生である。その先生が85歳頃から記憶力が落ちてきて88歳の時自ら認知症ですと公表した。
息子の洋先生が認知症でよかったと言ったのは、自分が高校生の頃和夫先生が激しい胸痛症状で倒れた時このまま亡くなってしまうのかとすごい不安に駆られたことがあったが、その後無事回復して認知症になる年齢まで生きてくれたことに対する感謝と、和夫先生は50年以上認知症の研究と診療に携わってきたが、その専門領域の病気になり、親子共々認知症の研究を進めることができたからだとのことである。
認知症になると一度言ったことを忘れてしまい何度も言う傾向があるが、おかげで和夫先生の診療姿勢を何度も聞かされて診療とは何かを学ぶことが出来た。
和夫先生は「誰でも齢をとれば認知症になる。特別と思ったり差別してはならない」という考えであくまで患者さん中心の診療をしてきた。一般的には認知症患者の困った状態を家族と医師のみで話し合うことが多いが、和夫先生はそこに必ず患者さんも加えて話し合いをして患者さんと家族の意思疎通を図っていたとのことだ。
和夫先生が行き先が分からなくて倒れていた時通りがかった宅急便屋さんが「長谷川先生だ」と気が付いて先生を宅配しますと運んできてくれたこともあり、家族、地域が一体になって支えていたので認知症になっても和夫先生はそれほど不幸ではなかったのではないかと言っていた。
一般的には認知症というと大厄介者である。家族の心労は想像を絶すると思う。その原因の一つに家族や社会の理解不足があると和夫先生は考えていた。
患者と家族と一緒に面会することによって患者の性向や扱い方を家族に知ってもらえば、患者さんも家族もかなり幸せに暮らせることを実感なさっておられたようだ。
今急激な長命化が進んでいる。長く生きればそれだけ認知症も増える。認知症になった時の本人や家族の対応の仕方に参考になるエピソードだと思った。





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Last updated  2023.02.15 21:17:17
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