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今が生死

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2024.02.05
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カテゴリ:感動したこと
「ドクターのヒューマンドキメント誌」2月号の表紙の顔の人は元国立がんセンター中央病院院長で現魚沼市立小山病院の内科医長の荒井保明(71歳)さんだった。
そのドラマチックな人生には驚嘆した。もともと勉強はあまりできなくて山登りばかりしていた荒井少年は小説家志望だったがそれでは食べていけないと医学部進学を志し、2浪して東京慈恵会医科大学に入学した。しかしもともと勉強は嫌いだったので山登りやバンド演奏に明け暮れ、授業をさぼって麻雀荘に入りびたりの生活だった。
卒業はかろうじてできたが国家試験受験には待ったがかかった。大学別に合格率が公表されるので成績の悪い君が受験すると合格率が下がるのでやめときなさいと言われたとのことである。受験までに1か月しかなかったが生まれて初めて猛勉強して国家試験に合格した。
医師になり最初に厚労省に入ったが出向で国立東京第2病院で患者さんを診ることになった。ある時小児がんの患者さんと仲良くなった時、その子の世界はその治療室でそこで楽しく暮らさせてやることが大事なのだとひらめき、苦痛なくがん治療が行える方法について猛勉強を始めた。そして苦痛を与えないがん治療法(IVR)の第一人者となり、がんセンターの院長にまでなったのである。
荒井さんには2度死んでいたかもしれない危機があった。一度目は東京第2病院の時でヒマラヤの8000m級のナンガ・パルバット山を登頂していた時雪面に亀裂が生じてその中に飲み込まれて何千メートルも滑落し、後700m落ちたら確実に死んでいたところで何かに引っかかって運よく止まった。一緒にラーメンを啜った同僚は未だに死体さえ発見されていないとのことである。悪運が強かったからだと述べていた。二度目は愛知県がんセンターに勤めていた時B型肝炎の患者さんの治療中針を自分の指に刺してしまい劇症肝炎にかかってしまい、同じようなB型肝炎からの劇症肝炎で三重大学の医師たちが何人も死んでいた。荒井さんも自分の血液検査データーの推移からみてもまず死ぬだろうと思いその覚悟をしていた。最後の手段として全血交換輸血をしてみてくれることになった日に術前検査したら、血液検査が何故か改善しており、助かった。この時もなぜそうなったのか分からなかったが、悪運が強かったからではないかと思うとのことだった。
勉強嫌いな少年が、成り行きで医師になり、ある小児がんの少年との触れ合いの中で苦痛のないがん治療法を開発しようと発奮し、埋め込み式点滴拠点(ポート)の開発などでがん治療面で大きな功績を残した。最初から勉強ができて学者になった人もいるが、荒井さんのように君が受けると大学の合格率が下がるので頼むから受けないでくれと言われたダメ青年が、あるきっかけで一念発起すればこんなにも変わるものかと驚かされた。私を含め、世の出来の悪い人たちにも可能性があるということだなと思った。荒井さんは自分は悪運が強いと思っているとのことだが中野信子さんの本にも「自分は運がつよいと思いなさい」と書かれており、自分も悪運が強い人間と思おうかなと思った。





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Last updated  2024.02.05 17:17:23
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 こんばんは!(^_-)-☆   だいちゃん0204 さん
へぇ~? それは凄い! 凄いなぁ~! 勉強嫌いでも必死に猛勉強されてやる時はやって合格!
2度も死んでいたかも知れない危機を乗り越えて悪運が強かったとしても凄い!
悪運=強運「自分は運がつよいと思いなさい」そう思うだけでもいい方向に運が向くかな?? うんウン・・・運? (2024.02.05 20:50:52)

 運が強くなるのは目標に向かって集中している時ではないかと思っています   楽天星no1 さん
だいちゃん0204さんへ

荒井保明さんは凄く数奇な運命の人だと思いました。がんセンター中央病院の院長を定年退職した後も魚沼市という片田舎の小さな病院に勤めているのもいいと思いました。写真で見るととても若々しく71歳とは思われません。今後も益々ご活躍してもらいたいと思っています。

今中野信子さんの本を読んでいますが「自分は運がつよいと思うだけでもいい方向に運が向くかな??」のご質問に私なりに回答を書いてみます。
信じる力があるとポジティブの力が湧いてくるということだと思います。
運が悪いと思うとネガチブの力が働くのでいい結果が出ないということだと思います。
でも今回の荒井保明さんのケースでは自分は運がいいとか悪いとか思うこととは全く関係ない話だと思います。運がいい人間だと思っていたから運よく助かったとはとても信じられません。ある子供患者さんと親しくなった時以来、患者さんが辛くない方法で癌治療してやる方法の研究に夢中になっていたので、運が強くなって助かったと私は思っています。患者さんに尽くしたいという強い気持ちが運を引き寄せたのではないかと思っています。 (2024.02.05 21:34:31)

 Re:二回の危機を生き延びたある医師の人生ー元国立がんセンター中央病院院長荒井保明さん(02/05)   moto,jc さん
おはようございます

死ぬ気になれば何でもできる という例えもあるようですが それでよく医学部に合格して医師にもなれましたね 見習いたいです (2024.02.06 02:44:25)

 目標や使命感がなかったら誰も努力しない   楽天星no1 さん
moto,jcさんへ

[それでよく医学部に合格して医師にもなれましたね ]

医学部受験時及び、医学生時代は目標がなかったのだと思います。小説家では食べていけないが医者になれば生活には困らないだろう位の気持ちで受験に臨み、学生生活を送っていたのだと思います。それでも入学試験や国家試験に合格しなければその後の人生はなかったと思いますが、合格したのは運がよかったのかも知れませんね。不合格になった何万何千人という人はまた別の人生を歩み、成功したり、失敗したりしたのだと思います。
この先生もある小児がんの少年と出会わなかったら今でも平々凡々の生活費稼ぎだけの医者をしていたかもしれません。少年に出会ってから目標が見えやる気が湧いてきました。私は高校生ぐらいまでは人間誰も同じレベルだと思っています。その頃から自分のやるべきこととか使命感が見つかる人と見つからない人で差がついていくのではないかと思います。 (2024.02.06 10:40:33)

 今朝テレビでヒマラヤ山脈の内のアンナプルナ峰を紹介していた   楽天星no1 さん
ヒマラヤ山脈には8000m級の山々が連なっている。
2/7のテレビではそのうちのアンナプルナ峰を紹介していた。1950年6月フランス隊が登頂に成功した時の画像を観た。下山中殆どの隊員は凍傷にかかったが中でも隊長はほとんどすべての指を凍傷で切断しなければならなかったとのことである。命と引き換えにヒマラヤのアンナプルナ峰を踏破、登頂したのだなと思った。
荒井保明さんもそのヒマラヤのナンガ・パルバット峰を登頂しようとしたのだから凄い。惜しくも途中で雪崩にあい、登頂はおろか、九死に一生を得る目に遭っているが、フランス隊の写真をみるにつけ、荒井保明さんがよくもそれに挑戦したものだとあきれてしまった。
この無鉄砲な挑戦精神、意志力の強さが後年医学畑での成功につながったのではないかと思う。 (2024.02.07 09:32:31)


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