昭和の面影を強く残す立ち食いそば屋がまたひとつ消えることになった。
日暮里駅から西に向かうと「夕やけだんだん」の坂の先、谷中銀座の入口近くに店はある。
創業36年。83歳の老主人ひとりのまかない。
おしゃべりも軽快で元気な様子ではあるが、足が悪くてどうしようもなく、今月で店仕舞いすることにしたという。
昨日 店に行った人の情報だと、今日(10日)で終了するらしい、とのこと。
それなら行ってみたいものだが、実は、今日は朝から出かける用がある。
幸い、早朝営業なので早い時間に伺えばなんとかなりそうだ。
6時過ぎに着いたが準備中。6時半に店を開けた。写真は夜が明けた帰りがけの時のもの。
【初音そば】 台東区谷中3-11-14
紹介ブログ1(傑作)、
紹介ブログ2(傑作) by たかこさん(両方とも)
写真がうまく撮れないうちに先客ひとり、後から近所の70代おばあちゃんがふたり。
「今日で終わりなんですか?」と聞いたが、「明日から始まり。」とか言ったり、「天ぷらは今日は駄目だが明日からは...」とか話したり、今日で終わるのかな?
帰宅後、路麺愛好家で今日伺ったnipeさんからの情報を得たが、もう2,3日やるらしい。
ご主人がご祝儀袋を見せてくれた。
友人で東大の元教授の方からだそうで、「第2の人生をがんばれ」旨のことが書かれていた。
「カラオケくらいかなぁ」と寂しく笑う。
『玉子そば』\250をいただいた。ホント、安過ぎ
やさしい味。おいしい。早朝で寒かったから、なおさらうまい。
友人の方がおっしゃるように、是非、今後の人生も充実させてください。
お疲れ様でした。ごちそうさまでした~
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その後、茨城県、千葉県を回ったのだが、わりと早く終わったので、13時半頃にちょっと様子を見てみようと店を覗いてみることにした。
その時点では、今日が閉店日だと思っていたので、閉店のお知らせでも貼られてないかな、と思って。
休日の朝の「夕やけだんだん」の坂から見た谷中銀座は人気がないが、この時間帯だと人手がたくさん。
坂を下りたところで、おやじさんが店から出て、また、入るところが見えた。
前からこちらに向かって通り過ぎた家族のうち、小さな男の子がママに向かって
「ちゃんとご苦労様でした、と言ったよ。」
というようなことを話しているのが聞こえた。
最初はピンとこなかったのだが・・・・んんっ、初音そばのこと???
振り返ると、「紹介ブログ」の写真の子供たちとパパ・ママのようだった。
なにか、胸にこみあげるものを感じた。
挨拶するのも変だから、とりあえず、店に向かった。
店の前に来ると閉まっているが、閉店のお知らせとかの貼り紙はない。
そして「夕やけだんだん」の坂に戻ったが、二度と親子に会うことはなかった...
【訪問履歴】
2010年12月6日:『天ぷらそば』
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