国立劇場で、初日の忠臣蔵を観た。
今回のは大星由良之助を中心にした、三・四・道行・七・十一段の五幕構成。
幸四郎さんが、師直と由良之助の両方を演じはる。
師直は初役やそうやけど、これがすごくよかった。私が今まで観た幸四郎さんのなかで、一番といってもええぐらい。
三段目 足利館松の間刃傷の場で、染め五郎さんの塩冶判官を「鮒侍」とののしり、いびる。
席が1階の外側の花道すぐ横やったんやけど、判官の後姿からも気持ちの高ぶりが伝わってきた。
四段目 扇ヶ谷塩冶判官切腹の場は、ちゃんと「通さん場」になって客席への入退場ができんようになってた。
染五郎さんの判官が、腹に短刀を刺しながらも由良之助を待ち続ける。やっと花道から駆けつけたのが、さっきまでいびってた幸四郎さんの由良之助とはユニーク。
道行きは、染五郎さんの勘平と福助さんのお軽で、ほとんど舞踊。
七段目の前にスッポンから講談師旭堂南左衛門さんが出てきて、五・六段目と七段目の前半を説明する。
限られた時間でいろいろとはしょらなあかんからしょうがないんやろうなあ。
祗園一力茶屋の場は、前半の由良助のお茶屋遊びが楽しみ何やけど。
引揚げの場では、花水橋に左團次さんの石堂右馬之丞が馬に乗って登場する。
ここに来るのは服部逸郎やなかったっけ?
今回の登場人物の中では、石堂右馬之丞が一番しっくりはくるけど。
忠臣蔵を観ると師走やと実感して、あせってしまう。
国立劇場12月歌舞伎公演
仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)
三・四・道行・七・十一段 五幕 大星由良之助本伝
三段目 足利館松の間刃傷の場
四段目 扇ヶ谷塩冶判官切腹の場 同 表門城明渡しの場
浄瑠璃 道行旅路の花聟-清元連中
七段目 祗園一力茶屋の場
十一段目 高家表門討入の場 同 奥庭泉水の場 同 炭部屋本懐の場
引揚げの場
高武蔵守師直/大星由良之助:松本幸四郎 顔世御前/お軽:中村福助
塩冶判官/早野勘平/寺岡平右衛門:市川染五朗 小林平八郎:中村錦之助
大星力弥:市川高麗蔵 磯貝十郎左衛門:市川門之助 矢間重太郎:市川男女蔵
鷺坂伴内:中村亀鶴 佐藤与茂七:澤村宗之助 竹森喜多八:中村児太郎
斧九太夫:松本錦吾 千崎弥五朗:大谷桂三 織部安兵衛:澤村由次朗
赤垣源蔵:市川右之助 大鷲文吾:坂東秀調 富森助右衛門:大谷友右衛門
薬師寺次朗左衛門:坂東彦三郎 石堂右馬之丞:市川左團次
今日のラッキーくじは、どれもハズレやった。
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