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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:イタリア映画
マカロニ・ウエスタンの雄セルジオ・レオーネが米進出したウエスタン大作。殺された農場主の妻が、流れ者のガンマンの手を借りて、鉄道会社の陰謀と戦う。 マカロニウエスタン、たぶん初鑑賞です。この濃さ半端じゃありません。 どのシーンをとっても重圧でずっしりくる、まさに男気映画という感じでした。 三人の男をひたすら無言で描く冒頭は、無言なだけによけい怖くて、始まりから何が起こるのかと目が離せませんでした。 それが、すぐに殺される脇役だったと知って、かなりの驚き。 しつこいくらいにじっとり見せながら、ただの端役だったなんて...! その流れはずっと続き、何処をとってもじとーっと熱い粘りを感じました。 脇だろうがなんだろうが関係ない、どこまでも重くエキゾチック。 ハモニカ、シャイアン、フランク。 この三人の男の存在感といったら、圧倒されるばかりです。 チャールズ・ブロンソン、ジェイソン・ロバーズ、ヘンリー・フォンダがそれぞれ演じた悪い男。 ハモニカとシャイアンは未亡人を助けた粋な役どころで根っからの悪人ではありませんが、ヤクザな雰囲気はそのまま最後まで彼ららしさとして続きます。 ハッピーエンドの明るさ微笑ましさが微塵もないのもひとつの驚きでした。 腹の底から恐ろしい残忍な男たちの中に、突如飛び込むこととなった未亡人ジル(クラウディア・カルディナーレ)。 彼女の気丈な美しさが、物語に花を添えていて印象的。 開拓に力を注ぐ男たちのロマンと、壮大な線路工事の情景が、ラストで酒を振舞う逞しいジルの姿と相まって、爽やかに感動しました。 男性にはたまらない名作だと、観てみて納得~な作品でありました。 音楽とハーモニカの音色は抜群のインパクトです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 製作 フルヴィオ・モルセラ 原案 セルジオ・レオーネ ダリオ・アルジェント ベルナルド・ベルトルッチ 監督 セルジオ・レオーネ 脚本 セルジオ・レオーネ セルジオ・ドナティ 音楽 エンニオ・モリコーネ 出演 ヘンリー・フォンダ クラウディア・カルディナーレ チャールズ・ブロンソン ジェイソン・ロバーズ ガブリエル・フェルゼッティ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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「ワンス・アポン・ア・タイム」シリーズ3部作の第1作で、西部劇のいろんな要素を詰め込んだ傑作。私はこの作品のジェイソン・ロバーズが大好きです。ヘンリー・フォンダの悪役ぶりもナカナカです。
次はぜひ『夕陽のギャングたち』(Once Upon A Time In Revolution) もご覧ください。 (2006.03.11 03:46:11)
こんにちは。
以前にも書いた記憶がありますが、クラウディアがいいです。男たちもみんななんとも臭くて好きです。ブロンソンは、その存在で、その日に焼けた顔の皺全てで、その大地に鍛え抜かれたような筋肉の盛り上がりと動きで、乾いた西部の風のようなその声で、彼の全てを語っているように常々思っているのです。はあ~~・・、溜息が出ます。 因みにオコ・ジョーさんはご存知かどうかわかりませんが、かつて男性化粧品のテレビCMで『う~ん、マンダム』って彼が言うのがあって、そのBGM(『男の世界(?)』)とともに大流行したんですけど、これオコ・ジョーさんの大好き(?)な大林宣彦監督が演出していたそうですよ。意外ですね。 感想、楽しみです。 (2006.03.11 09:30:47)
農場主の妻が・・・・シチュエーションが素敵です
なんか音楽が聞こえてきますよ、ストレスがたまってる時なんかこういうのいいかも パソコン環境も落ち着いた雰囲気でナイスですね カップも素敵で愛用したくなるのがわかりました、ちなみに私のはビョンホンさんの顔がついています(笑)おお~韓流は邪道でしょうか? (2006.03.11 11:30:19)
こんにちは。
私もジェイソン・ロバーズが一番好きな役どころでした。格好よかったですね。 見応えあって雰囲気を堪能しました。 >3部作の第1作 3部作だったんですね。 機会があったら是非観てみます。 (2006.03.11 16:29:11)
この作品のクラウディアがお気に入りだと聞いていたので期待してました。
良かったですね~ あの熱い男たちの中で、堂々とした風格の気丈な女性を演じてて素敵と思いました。 >CMで『う~ん、マンダム』 これ、知ってます! チャールズ・ブロンソンだったんですか! 知らなかったです。当時すごく流行りましたね(子どもでしたが、顎に手をやるあのフリを皆よく真似てました)。 (2006.03.11 16:35:04)
こんにちは。
ストレスも吹っ飛びそうな勢いがありました。 男のドラマ、そしてシチュエーションも良かったですよね。ドラマティックで。 >韓流は邪道でしょうか そんなことはありませんよー ドラマは一本も観たことないのですが... 韓国の映画は好きで、たまに観ています。 「八月のクリスマス」が大好きです。 (2006.03.11 16:39:59)
こんばんは。
なかなかお気に入りのようですね。 エースNo1さんのおっしゃる三部作の第三弾『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(ギャング映画ですけど)はいいですよ。デ・ニーロとジェームズ・ウッズ、それからエリザベス・マクガバン(彼女もたまらなく美しい!)、みんな素晴らしい演技を見せてくれます。レオーネ監督の遺作だったんじゃないかな。音楽はエンニオ・モリコーネです。って観たことありますか? マカロニ・ウエスタンって、ハリウッドのそれまでの西部劇と違ってて、ヒーローがいないんですよね。なんかみんな汚れてる。でもそれがカッコいい。このDVDのジャケットもカッコいいじゃないですか。 (2006.03.12 01:14:35)
>『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』
あのギャング映画に繋がっていたんですね。 そういえば英語のタイトルはワンス・アポン・ア・タイム~で同じだ。ビックリです。 もう忘れているので再見しないと。 >ヒーローがいない そうなんです。 それがすごく新鮮でした。 アメリカの西部劇と違いますね。 (2006.03.12 02:04:46)
こんばんは。
この監督は何作も手がけていなかったと記憶していますが、ちょっと異色なのが『ミスター ノーボディ』という作品です。彼が監督したものではないんですが、たしか原案とか製作とかをやっていたと思います。ヘンリー・フォンダとテレンス・ヒルという若い俳優さん(この人有名? これしか知らないような気がするんですが)が主役のコメディタッチのウエスタンです。随分昔に観たんですが、記憶に残っている作品のひとつです。話のネタにいかがです? エースNo1さんが詳しいかも。 (2006.03.13 22:47:14)
こんばんは。
『ミスター ノーボディ』ですね。メモメモ。 コメディタッチの西部劇って面白そうかも。 実は「ワイルド・ワイルド・ウエスト」好きなんですよ~(って全然タイプがちがいますね) (2006.03.14 01:03:52) |