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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:イギリス映画
わたしは毎日、コーヒーばかり飲んでいる。 子どもの頃、砂糖とミルク入りで飲んでいたのを合わせたら、人生の大半にコーヒーが共にあったといっても、過言ではないと思う。 豆の品種や生産地にこだわりはなく、行きつけの豆屋さんで、その都度飲みたいのを買ってくる。無くなれば、缶コーヒーだってなんだって飲む。 最近は缶だと、ブラック以外はほとんど飲めなくなってしまったけれど。 そんなコーヒー愛飲家のわたしを、ちょいと考える人にしてしまったドキュメンタリー映画。 年間売上800億ドルを超える、石油に次いで世界で2番目に取引金額の多いコーヒー。 ここにきてくれる方の中にも、愛飲家はきっと多いことでしょう。 フェア・トレードについてはあまり知らないけれど、いつか通った珈琲教室で、サステイナブルコーヒーについては、少しだけ教わったことがあった。 その時の先生が開いているHP情報によると―― サステイナブルコーヒーの定義は。 オーガニック、フェアトレード、シュードグロウンを目指すもの。有機無農薬、公正な交易、環境保護が三本柱なのだそうだ。 コーヒーの原産地は、主に南米やアフリカなどの発展途上国で、生産国と輸入国との間には大きな格差と不公平があるのは、みんなが知っている。 それを是正しているのが、本部をイギリス・ロンドンに置く国際コーヒー機関なのだが。 協定の破たんを機に、いまコーヒーの価格は、30年前の値まで下落してしまった。 おかげで生産者は貧困に喘いでいるというのだ。 愛飲家としては、聞いていて気持ちがいいわけがない。 本作では、エチオピアに焦点を当てて、農協の責任者である男性の仕事を追いつつ、裕福な輸入国の日常風景をシニカルに、対比して映し出す。 世界のコーヒー市場を支配する、大手企業をやんわりつついてみたり、バリスタ選手権の模様を流してみたり。 スタバ1号店を取材した映像は、なんとも気の毒。ノー天気な店長から感じられるのは、企業の利益追求体質で、スタバを見る目が多少変わってしまうかもしれない。 ・世界第3位の輸入国である日本が持つフェア・トレードのシェアは、レギュラー・コーヒー市場においてわずか0.2%。 ・消費者が大勢いるからこそ、ひとりひとりの日々の選択が、世界に大きな影響をもたらす。 そう言われちゃうと、黙っていまのまま、コーヒーを飲んでちゃいけない気になってくる。 エチオピアの人々が喘ぐ、責任の一端の一端は、自分にあるような気にさせられちゃうよね。 つい、単純で、オンランショップのサステイナブルコーヒーを探してみると、エチオピア産ばかりではなく、ブラジルやマレーシアやコロンビアや東ティモールなどいろいろあった。 たまーには、ネットショップで買い求めることにしよう。100グラム500円~800円なら、べらぼーに高いわけじゃない。このたまーにを、続けることが大事なのだろうし。 レインフォレスト・アライアンス認証コーヒー ちなみに、最近コンビニのコーヒーに、このマークがついてるのをよく見かける。 <レインフォレスト・アライアンス認証>のマークなのらしい。アメリカ・ニューヨーク州の、サステイナブルを目指す団体のマークなのだそうだ。 監督/ マーク・フランシス ニック・フランシス (カラー/78分/イギリス=アメリカ合作) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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こんばんは。
このごろフェアトレードは毎回買うことにしてますよ~~ もっとも全体の2割くらいかな・・・・・?(一度に2キロくらいは最低買ってるから、そのうちの2割なら赦して) だって・・・お気に入りの味じゃなかったりするもんだからね・・・ とはいえ、心がけて行きたいです。 珈琲飲んでる連中のおかげで・・・なんて言われるのも心外だし(言わないか・・・) はるさん・・・100gで500円~800円はべらぼうに高いわけじゃない・・・とは珈琲通になってきましたか・・・なんだか嬉しい 植民地や立場の弱い途上国での搾取の歴史はもちろん他にもたくさんありますね。アメリカ政府と企業は中南米でいろいろとやってきましたから・・・・有名すぎる果物の会社も・・・虐殺の歴史もあったりする・・・(アメリカに限らないのは周知のこと) 近頃ホントに思うんですが・・・・ 私とヴェトナムの少年と・・どちらが人間らしく生きているのだろうか・・・ 考えちゃいます インドへの準備は着々とすすんでますか? 体調を崩さないように気をつけてくださいね。 (2010.05.20 22:18:43)
こんにちは。
さすが、すでにご購入でしたか~。すばらしい。 2割は十分な量だとおもいますよ! 日本国内では0.2%。 フェアトレードのお豆、わたしも少しずつ買うようにします。 >どちらが人間らしく生きているのだろうか・・・ そう考えてしまいますね。 この映画でも、先進国の日常と、エチオピアの農場の日常を並べるから ふと、どちらが人間らしいか、疑問になります。 詐取したような金額で、バカ高いコーヒーを売る店があるとしたら、、 そこでコーヒーを飲むことの意味は・・・ こういうことの積み重ねも、インドを見たい気持ちへと繋がってるんだと思います。 ヤスカイさんのベトナムも? (2010.05.23 07:29:41)
はる*37さん
こんばんは。 ヴェトナムへの衝動はいまだによくわかんないんです。 以前に書いたことあるんですが、はじめて書物で出会ってから5年以上・・・そればっかりの生活になってしまっていた。 だから妻も諦めて送り出してくれた・・・もし出かけていなかったら私はおかしくなってしまっていたかもしれない・・・そのくらいに「行きたい!」って騒いでました(苦笑 言葉で説明すれば・・・きっと歴史の先端にいる自分の背負わされている諸々はどういうことなんだろう・・・?って疑問を持ってしまったから・・・かな? あくまで言葉でのことですけど。 そしてそれ以上の感性的経験が待っていたわけで、はるさんのインドも間違いなくスゴイ経験になりますよ。期待していいですね。 嫌なことももちろんあるでしょう。激しいことも、辛くてどうしようもないことも・・・そんなことばかりじゃなく、とても楽しいことだって・・ いいなぁ・・・ 私、また行きたいんですが・・・イタリアも行きたいんだ・・・ いつか・・・そう思い続けてます。 (2010.05.23 20:07:45)
>歴史の先端にいること
物に恵まれていることは、幸せではないなぁと、最近はよく思います。 必要最低限のものさえない人に対して、それはヒドイ言いようですが 物やお金と同時に、選択肢も増えるけど、悩みも増えるし、煩悩も増えますよね。 どちらがいいものやら。 そりゃ、あったほうがいいけど。 自分がしっかりしてないと、ほのぼの日本にいると迷ってしまう。 ヤスカイさんのつぎの旅は、イタリアですね! 古代遺跡を見なくては! 子どもたちが手を離れたら・・・気持ちがあればきっと行けます。 (2010.05.24 05:47:42) |