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カテゴリ:ピンク・フロイド解説
1970~73の頃の短い間に、ロックの名曲、名盤が30年分位凝縮して出てきたという感じがしているのは私だけでしょうか。
ロックのブレイクスルー期。ミュージシャンたちは互いに刺激を与え合い、憑かれたように創造活動を行いました。 このアルバムなんかもとんでもない傑作で、この時期だからこそ生み出された作品かもしれないなと思います。 二者の間である点からどのように資源配分をいじっても効用を損なってしまうことを経済学で「パレート最適」とかいいますよね。 フロイドを聴いていると、厳密にはまったく違うことなのですが、いつもこの概念が頭をかすめます。誰が演奏しても、これ以外にないんじゃないか、と思わせるものがあるのだ。ドラムも、これがニック・メイソンじゃなく仮にもっとテクニカルなドラマーが叩いてもこういう風にしかしようがないだろうな、とか・(笑)。 やはりこのバンドにはこの鈍器のようなドラムが似合うのです。 1.a)Speak to Me b)Breathe わかりやすく、しかも瞑想感覚のある曲です。「トリップ感のあるポップ」の境地とでも言うか。 2.On the Run この曲になると機械とバンドの境目がわからなくなります。終始、音の使い方のうまさを感じています。 3.Time いいですね~。メロとボーカルのマッチング。 歌詞も苦悩に満ちたものですがすばらしい。 You are young and life is long and there is time to kill today And then one day you find ten years have got behing you No one told you when to run, you missed the starting gun 君は若く、人生は長い、今日を無駄にするくらいの時間は十分ある しかしある日君は10年が過ぎてしまったことに気づく 誰も君に走り出すべき時を教えなかった 君はスタートの号砲を聞き逃したんだ And you run and you run to catch up with the sun, but it's sinking And racing around to come up behing you again The sun is the same in the relative way, but you're older Shorter of breath and one day closer to death 君は太陽に追いつこうと走り続ける しかし太陽は沈み、一周してまた君の背後から昇ってくる 太陽はいつまでも変わらない しかし君は歳をとり息を切らし 一日一日死に近づく 4.The Great Gig in the Sky この曲の美しさには感動するなあ~。 マチュリティを感じる女性ボーカルはCLARE TORRYとクレジットされています。 5.Money 効果音や演奏に諧謔味を出しています。 有名な曲ですが、このアルバムの中ではあまり好きになれないナンバーです。 6.Us and Them これなんかはプログレ、というフィールドで語る必要もなく、ひたすら心地良いものです。 歌詞はやはりえらく重たいですが・・。 7.Any Color You Like いつの間にか7に移っているのですね。これなんかはデイヴ・ギルモアのギターのセンスで聴かせてくれます。 8.Brain Damage 9.Eclips 狂気をテーマにした曲なのになぜか曲調が明るく不気味・・です。 And everything under the sun is in tune But the sun is eclipsed by the moon. すべては太陽の下に調和している しかし太陽は月に侵食される これは正気と狂気との関係を指すと見るのが普通でしょう。 8の明るさは「白日のもとの狂気」を表現しているのでしょうか。 【Rock/Pops:ヒ】ピンク・フロイドPink Floyd / Dark Side Of The Moon(CD) (Aポイント付) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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