|
カテゴリ:ピンク・フロイド解説
「夜明けの口笛吹き」「神秘」「モア」「ウマグマ」に続く、フロイド5枚目のアルバム。 彼らの試行は確信に変わり、音づくりのノウハウも掌中におさめたといった感のある完成度の高い作品だ。 クラシックは、ロックという野蛮にして単純な音楽に<複雑系>を導入するのに格好のツールである。このことに気づいたフロイドはエラい! パープルは野蛮に規律を共存させ、フロイドは単純に複雑を充てたということか。 ここでみられるメンバーの演奏レベルは、ギター5、ベース・キーボ4、ドラム2というところ。 大好きなアルバムだが5.がよくないので★★★★。 1,Atom Hearted Mother 私には 騎馬隊の出陣~誇り高き死~生物たちの営み~コミュニティの萌芽~なんて連想を呼び起こすオトなのだが、サブタイトルは 父の叫び~ミルクたっぷりの乳房~マザー・フォア~むかつくばかりのこやし~喉に気をつけて~再現 とある。ダメだ私には鑑賞眼(耳)がないのかあ~っ。 いやはや、「おせっかい」にもつながる、素晴らしい出来である。 ギルモアのギターはすでにしてオンリーワンの説得力をもって迫ってくる。 2. If 難解な1.の次にこういうホワーッとした曲が来ると救われたキモチになる。 ああ、これがフロイド流マインド・コントロールなのか。 3. Summer '68 牧歌性を感じさせるロックと、ストーリー性をもたらすクラシックの食い合わせがよい感触。キーボの繰り返し強調するリフが印象に刻まれる。いい曲である。 メロそのものはポール・サイモンにも通じるか。 4. Fat Old Sun(デブでよれよれの太陽) ギルモアのストリングス奏法が曲全体をまろやかにしてますな。 たどたどしいドラムがチョイ気になる。 あっ!「デブでよろよろの」というテーマを表現しているのか。 本当にそうならいいんだが・・。 5. Alan's Psyhedelic Breakfast ああっ、最後にアイデア倒れが・・。この曲をスピーカーでじっと聴く側の身にもなってほしかった。画像を消してTVドラマを聴くような感覚。この曲だけは、繰り返し聴く気になれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Nov 27, 2010 05:05:38 PM
コメント(0) | コメントを書く
[ピンク・フロイド解説] カテゴリの最新記事
|