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カテゴリ:憲法・人権・ワーキングプア
12月14日付朝日新聞 先生に出会う11
「語れぬ? 語らぬ? 語ろう憲法」 大阪府の高校で現代社会を教える佐藤功(47)は「今こそ学校で憲法を語ろう」という本を11月、仲間の教師や研究者と出した。 憲法改正の手続きを定める国民投票法が5月に成立した。この法は教育者の地位を利用した運動を禁止している。憲法を突っ込んで教えるとまずいのでは、という不安が広がる。教師が自主規制する前に、どこまでがマルで、どこからがバツかがわかる本があったらな、と思った。(…) 教師がそもそも憲法を語っていない現実があるのでは。佐藤は憲法を教室に呼び込み、改憲・護憲にこだわらず身近なところから語りたいと考えた。 「人権の観点から生徒指導を見直そう」「憲法は理科や国語でも語れる」。語るアイディア100連発も集めた。「憲法のなかでわからない言葉を探す」「憲法を語ろうのTシャツをつくる」 座談会で「教師の立場上、もっと学んでからじゃないと憲法を教えるのが怖いな」と若手が言った。佐藤は、そうは思わない。「フツーの教師やからこそ、アイディアをパクリあい、まず一歩を踏み出そうよ。 上記の記事に登場する佐藤さんと同じ研究団体に私も所属しています。だからいうわけではありませんが、『今こそ学校で憲法を語ろう』を早速購入して読んでみました。大変参考になることが多く書かれていました。 第1章「国民投票法」で学校はどうなる? では、「教師のための『国民投票法』講座」を渡辺治氏(憲法学者)がわかりやすく執筆されていて、第3章 今こそ学校で憲法を語ろうでは具体的な授業での実践等、取り組みの記録がいくつも掲載されています。そして、ところどころに挿入されるコラムには(「国政選挙模擬投票のチャレンジ」「学校で憲法を語ろうアイディア100連発」など)興味深い話題が並んでいるのです。 そして終章に変えて 新たなる序章へでは竹内常一氏による鋭い実践分析と課題の提起があり、最後に佐藤氏が応答しておられます。 出来上がったものとして憲法を教えるのではなく「国民の不断の努力」によって保持(創造)されるものとして「教える」こと。生徒たちを「憲法制定」「憲法解釈」等の判断・行為主体として、教えと学びを「事実確認的」なものにとどめず「行為遂行的」なものとしていくこと、は大きな課題ですが、とにかく一歩踏み出して「本当の教え・学びを目指していくここう」と感じさせるものでした。 教職員であるなしを問わず、ぜひご一読いただきたい書籍であります。 ↑ ランキングに初めて参加いたしました。ワンクリックしていただければうれしいです お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.02.05 23:10:04
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