|
カテゴリ:学校の力を高める
教育としての自治から権利としての自治へ 5 (U高校の実践記録)
※「夢の駅前公園プロジェクト」の実践記録(下)はこちらです。 これまでU高校の実践を紹介してきました。一つの学校における実践紹介としては、多すぎるくらいの回数だったかもしれません。しかしながら、U高校の実践にはそれだけの素晴らしさがあるのではないか、多くの方々にとっても意味があるのではないか、と考えています。 さて、「D-pro」の実践紹介もようやく終わりです。昨日と同様、「高生研第40回大会基調」を引用しながら述べたいと思います。 D-proは、校風委員の有志と一般の希望者から出発するという緩やかな組織を基本にした。各クラス何名というハードな組織に比べ意思あるものが強制されずにやる、という強迫性を持たないやさしい組織といえよう。 ・・・加わった参加者たちは、地域との交流事業での太鼓、ゲーム等やパネルディスカッションでの発言など、さまざまな生き生きした自分の出番をつくっている。 Dproのメンバーたちの思いは、自治会長や市建設課、地元市会議員等への訪問など、立場や意見が違う異質な世代の大人たちとの対話や実務の中で、受け止め応答される。 その結果、「社会全体に支えられている自分を確認できる」と彼らは受け止め、「社会は変えられる」という確信をのべるまでになるのである。 (以上引用) 〔コメント〕 D-proの取り組みを通して高校生は信じられないほどのエネルギーを発揮していきます。彼らが主体として活動し、確かに変えることのできた現実をつかんだことが重要なポイントでしょう。 また、高校生はたくさんの大人たちとかかわりながら心からそれを楽しんでいます。「主体的な参加」にこだわりつつ成功した実践といえるでしょう。 市長などの行政をはじめ自治会長、地域の人々など大人たちが彼らを一面では高校生と見ながらも、もう一面で本格的に大人として扱っていること、そして、大人として扱われることで高校生が驚くほど急速に成長することも注目できます。 以上のように、U高校の実践は文字通り「平和的な国家および社会の形成者」として子どもたちを育てていくものになっていますが、「“社会は変えられる”という体験を通した確信」が生まれていることが素晴らしいですね。 学校における授業等では「U高校のような直接的な体験」は難しい場合が多いですが、「歴史を含めて間接的に取り組みを学ぶ」ことも含めて、「平和的な国家および社会の形成者」を育てていくことが大切であると思います。 たとえ同じことが出来ないとしてもU高校の実践は「教育が目指していくべきもの」を考えていくうえで多くの示唆を与えてくれるのではないでしょうか。 ご訪問いただきありがとうございます。一押ししていただけるともっとうれしいです。 ↓ (教育問題の特集も含めてHP“しょう”のページにまとめていますのでよろしければ…) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[学校の力を高める] カテゴリの最新記事
|