卵かけご飯と幸田來未
『がんばれ社長!今日のポイント』8月30日号に意外な組み合わせの共通点について語られていました。(以下引用)醤油2本、卵6個、米1kg を買い揃えると幾らになるか?だいたいの相場は1,000円程度くらい、高くても1,500円もあれば、それらを買い揃えられるだろう。ところがその3倍の3,600円もするのに、飛ぶように売れる方法がある。それは戦略の勝利であり、高付加価値化であり、真の顧客創造、市場創造、富の創造である。究極のたまごかけご飯セット (中略) 倖田が99年の「モーニング娘。」追加オーディションを受けていて、相当有力視されていたというからビックリだ。だが、別のオーディションに合格した倖田は、そちらでソロデビューを果たす。ちなみにその時の「モーニング娘。」は、後藤真希が受かっている。 2000年にソロデビュー。当時流行していたアメリカ先行デビューというスタイルをとったが、倖田はあまりヒットしなかった。 当時、エイベックスの株主でもあった私は、同社のアーチストのCDはほぼすべて買い集めていた関係で倖田のデビューシングルも買った。感想は、「実力はあるが、すこし華がない。でも数年以内に人気が出るかもしれない」という程度の印象。そして4年後の2004年、映画キューティハニーの主題歌で大ブレイクする。だが、その後もすんなりとスターダムをのし上がったわけではないが、デビュー当時とは別人のような過激な露出とメイクとダンスがウケた。なによりも彼女は、愛する人のために身体をシェイプアップされていた。8キロもやせた。彼女自身、きらいだった自分の身体にチャームポイントを見つけられるようになっていったという。(中略)倖田來未の成功要因はなにか。私は、大胆な客層チェンジだと思っている。デビュー当時から普通の女の子のためのメッセージを歌い続けている倖田。今も曲作りはそれほど変わってはいない。 大幅に変わったのはパッケージング。最初、エイベックスにとって安室奈美恵の後継者路線だったように思う。当然、メイン客層は男。それを大胆に女子高生客層に変えた。変身願望をもつ女子高生が倖田を見ながら自分をそこに投影する。男よりもカッコイイ。それが新カリスマ・倖田來未だ。(引用中止)究極の卵かけご飯と倖田來未の共通点はターゲッティングと高付加価値化の勝利だと思います。個人的には、倖田來未は好きではありません。 その理由は押しつけがましいことにあります。セクシー路線で売ったことも気に入りません。ただし、それが世間で受けた訳で、それを否定するわけではありません。 卵かけご飯も一歩間違えると、「なにそれ」で終わってしまう可能性がありますが、圧倒的な高品質とこだわりがあったためにヒットしたのだと思います。 これがヒットしたので、フォロワーもたくさん出てきています。しかし、初めてこれを始めたときは相当な勇気が必要だったと思います。品質もさることながらその価格設定が大きな鍵を持っていることは確かです。この企画の優れていることに感心すると共に、その潔さに脱帽します。 卵かけご飯は究極のスローフードだという節がありますが、日本の生んだ優れた食べ物の一つであることは間違いのないことです。 これをさらに磨き上げるため、海苔、ふりかけ、いりゴマ、納豆、みそ汁なども極めて「黄金の卵かけフルコース」?に挑戦していただきたいものです。 ところで、これを書いているうちに食べたくなってきました。これを買いたいんですが、ちょっと高すぎます。他のショップから別々に揃えて、より良い卵かけご飯に挑戦してみたいと思います。 なお日本たまごかけごはん楽会という卵かけご飯を楽術上の事項を検討するという本気か冗談か分からないような楽会?もあるようです。