茨城県近代美術館　The museum of modern art, IBARAKI

今日も美術館に沢山の人が入って行くな～。

僕も展示観たいな。

虫である為に美術館に入ることができないきんびーこんにちは！

うう…そんな言い方しなくてもいいのに…

それよりかなさん，アートフォーラムの展示も岡倉天心に関係してるって聞いたけど，どんな展示なの？

今は「天心と五浦」という展示を行っているよ。

岡倉天心の五浦時代と言われている１９０３～１９１３年を，６つのテーマに分けて紹介しているよ。

へ～。この展示の見どころはどんなところなの？

見どころかぁ…。あ！林さーん！

きんびー，かなさんこんにちは。

２人で何を話していたの？

きんびーにアートフォーラムの見所を聞かれていたんです。

この展示を知り尽くした林さんから教えてあげて下さい！

はいはい，それでは説明しましょうね。

今回は岡倉天心が五浦でどんなことをしていたかがわかるような，資料や写真を紹介しているよ。

どんなことをしていたの？

その前に，天心は五浦をはじめは別荘として買ったことを知っていますか？

別荘！天心はお金持ちだったんだ！

天心は、美しい松の緑、白波が打ち寄せる岩礁に囲まれた五浦の風景を見てすぐ欲しいと思い、購入の依頼をしたそうですよ。

３年後の明治３９年には、天心率いる美術団体の日本美術院の研究所を五浦の広大な敷地の中に建てています。

天心が上野から五浦までどのくらいの時間をかけて行ったのか、五浦がどんな場所だったのか古い地図や絵はがきで紹介しています。

このような紹介はあまりなかったので，ぜひみて頂きたいですね。

本が沢山並べられていましたけど、全て『茶の本』ですよね？

そうなんです。

天心は１９０６年にアメリカ・ニューヨークでThe Book of Tea(『茶の本』)を出版しています。

世界各国で翻訳・出版されていますが，今回の展示では，初版本やドイツ語，スペイン語，エスペラント語の翻訳本を展示しています。

茶道の歴史をひもときながら，西洋の考え方では説明しがたい奥深さを持つ日本や東洋の文明や精神世界について述べた本なんですよ。

よくわかんないけど，すごい本だってことはわかるな。

日本でも数多くの和訳本が発行されています。県立図書館でも借りられますよ。

へー。今度かなさんに頼んで見せてもらおうっと。

他にも，３年前の東日本大震災の時の津波で流失する前の六角堂の写真や，天心自ら考案した釣り船のペーパーモデルなどを展示していますよ。

企画展を観る前でも，観た後でもアートフォーラムの「天心と五浦」はぜひ観に来て頂きたいですね。

展示の他にも映像や資料のコーナー，お子様にも楽しんで頂けるコンテンツが満載のパソコンもあるよ。

生まれ変わって人になったら絶対行くぞ！

その前に展示が終わってしまうかも…

「天心の思い描いたもの―ぼかしの彼方へ」は３月２１日（金・祝）までです！

皆様のご来館をお待ちしております！