テーマ:株主総会(14)
カテゴリ:組織自壊・ブラック企業
2024年7月23日、紅麹サプリ問題の責任を取り、小林 一雅代表取締役会長の辞任と特別顧問就任、小林 章浩代表取締役社長の辞任と補償担当取締役就任が発表された。新たな代表取締役には初めて創業家以外の山根専務取締役が就任した。 同時に、2024年1月より6月までの6ヶ月間小林 章浩代表取締役社長の月額報酬額の50%、山根 聡専務取締役の月額報酬額の40%に自主返納が発表された。 自主返納について、もっとも重い責任があると思われる小林 一雅代表取締役会長の名はなかった。 年3億の役員報酬も …小林製薬“猛毒会長”の正体とは 「『アカン』と言ったら全部やり直し」 《辞任発表》 2024/7/23 文春オンライン … (略) … 76年から04年まで社長を務め、現在も代表取締役会長を務める小林一雅氏(84)は、今から25年程前のとある日、旧社屋のエレベーターの中で、1人の社員をジロッと見つめていた。一雅氏は社員が降車後、秘書に対してこんな指示を出したという。 「今の奴は、どこのどいつだ。社員は階段使えって言っておけ」 当時を知る元社員が振り返る。 「会長に好かれればトントン拍子で出世できるが、嫌われたら一生出世はできません。だから会長と接触するのは社員にとってギャンブルみたいなものだったんです」 一方、元幹部社員はこう声を潜める。 「あの会社には昔から“隠蔽体質”があるんです。一雅さんは恐ろしく、些細なミスでも怒られる。『一雅さんにバレたらどうしよう』とみんなビクビクしています。今回の問題も会長にバレずに何とかごまかせないかと悩んでいる内に公表が遅くなってしまったのではないか」 ― 引用終わり ― 上下関係が明確な組織、上の人事権が強すぎる組織では、「上」が不都合と感じる情報は隠蔽されやすくなる。自動車では三菱自動車や旧中島飛行機の富士重工(現スバル)がリコール隠しを繰り返した例がある。 小林製薬 辞任の前会長に 2024年7月26日 NHK 小林製薬の紅麹の成分を含むサプリメントを摂取した人が腎臓の病気などを発症した問題で、責任を取って辞任し特別顧問に就任した小林一雅前会長に対して、会社が月額200万円の報酬を支払うことがわかりました。 通常の顧問の4倍にあたるということです。 小林製薬では一連の問題の責任を取っていずれも創業家出身の小林一雅氏が会長を辞任し、小林章浩社長も辞任することが決まっています。 前会長は、7月23日付けで新たに特別顧問に就任していますが、会社は、報酬として月額200万円を支払うことを決めました。 これは、社内の規定で定められた通常の顧問に支払う報酬の4倍にあたるということです。 また、契約期間は通常の顧問は2年ですが、前会長が就いた特別顧問は3年だということです。 会社は「再建に向けて知見と経験をいかすことが有用であると判断して処遇を決めた」としています。 ― 引用終わり ― 小林製薬は「再建に向けて知見と経験をいかすことが有用であると判断して処遇を決めた」ということであり、紅麹サプリ問題について会社として何も反省はしていないことを天下に示した。 小林 一雅前会長はたった200万円で特別顧問に就任していやったというところなのだろう。 それにしても文春は調査力に長けているな。 ...小林製薬“華麗なる一族”が自主回収の“常習犯”になるまで 「31年間で17回」 《辞任発表》 「週刊文春」編集部 2024年7月23日 文春オンライン … (略) … 一族が持つ株は約1600億円、毎年25億円の配当金 現在の従業員数はグループ全体で3500人を超えている。前出の経済誌記者が語る。 「04年に弟の豊氏(故人)に社長を譲り、その後13年に長男、章浩氏が社長に。しかし76年から、48年間代表権は手放さず、代表取締役会長として君臨し続けているのが一雅氏なのです」 小林製薬は、00年8月に東証一部(現・プライム)に上場。昨年末の有価証券報告書によると33%(2476万株)を一族が保有しており、筆頭株主は章浩氏で12%、第3位に一雅氏が代表を務める小林財団が入っている。一族の持つ株の時価総額は、紅麹問題が社内で議論された2月5日の時点で、約1600億円ほど。昨年の年間配当金は101円のため、一族で約25億円を手にしていることになる。 「さらに同社は高額な役員報酬で知られ、一雅氏は1年間で3億2300万円、章浩氏は1億100万円を得ている」(同前) “華麗なる一族”は不動産も多数所有している。中でも、一雅氏は「消臭元」ブランドが芳香剤で初めて年間売上100億円を突破した04年、兵庫県芦屋市の超高級住宅街・六麓荘ろくろくそうの850坪の土地に豪邸を建設した。地元不動産業者によると「人気のエリアで、外国人の購入も増えている。坪単価は200万円することもあり、土地だけで17億円は下らない」という。 一雅氏と息子の章浩氏は確認できただけで都内や関西近郊に計6つの高級マンションも所有している。 「いずれも一等地にありますが、一雅会長名義の都内の物件は、85平米で1億8000万円以上の値が付く」(小林製薬関係者) 一雅氏は都心のマンションの他に、大阪市内のタワマンを2部屋所有しており、推定価格は2部屋合計で2億4000万円。 一方の章浩氏は大阪市内にタワマン一室(105平米)を所有しており、こちらの推定価格は1億円。また、神戸市内のタワマンは、2部屋所有し合計で2億円ほどの価格とみられている。 ― 引用終わり ― 7月26日、小林製薬の紅麹料が使われている別の会社の製品について、厚労省に対し、「報告すべき量以上の紅麹原料が含まれている製品はない」と報告していたが、実際には5社で製造されていたと報じられた。 厚労省は小林製薬に対し、小林製薬の紅麹原料が使われている別の会社の製品について、一定量以上の紅麹原料を含むものなどを報告するよう求めていた。 厚労省は小林製薬に対して、報告の対象となる製品が他にもないか改めて確認をした上で、今月31日までに報告をするように求めている。
小林製薬は7月26日に更新した「コーポレートガバナンス報告書」に、取締役会の議長を、会長から社外取締役に変更したことが報じられた。紅麹サプリメントを巡る健康被害問題で、経営陣が情報開示に消極的だったと指摘されており、中立的な立場の社外取締役に交代することで、ガバナンス(企業統治)を強化する狙いがあるとされる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年07月31日 06時00分19秒
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