テーマ:結婚(623)
カテゴリ:生活、家族、仕事
厚生労働省の2022年「人口動態統計」によると、離婚の全体件数は17万9099組で減少傾向にあるものの、ピークだった2002年(28万9836組)と比較して約4割も減少している。
「同居期間20年以上の夫婦」の離婚に着目すると、その数は3万8991組。全離婚件数に占める割合は23.5%で、前回調査から0.8ポイント上昇。つまり、いわゆる「熟年離婚」は増えているということ。 熟年離婚の原因、男女別ランキング ・第1位 妻「夫が家事を手伝わない」 夫「妻が年金生活に不満を言う」 ・第2位 妻「夫からの心ない言葉」 夫「妻が自分の親の世話をしたがらない」 ・第3位 妻「夫からの感謝の言葉がない」 夫「妻に自分の趣味を否定される」 「熟年離婚」、「定年離婚」などは昔から聞いていた。「夫と同じ墓に入りたくない」などの見解も耳にした。 「死後離婚」という言葉は下記の記事で知った。 「死後離婚」とは、夫の死後、「姻族関係終了届」を役所に届出ることで親戚等との関わりを絶つことを指すという。 その主な目的は夫の死後義父母と関係を断つことにあるらしい。 理不尽な義父母とは「もう関係ない、と言える」 「お墓も思い切って……」 オールアバウト 2024年9月2日 22時5分 産経新聞で「死後離婚が増加傾向にある」と報じられた。筆者自身も、周りで夫の死後に「姻族関係終了届(=死後離婚)」を自治体に提出した女性たちが増えてきたと感じている。 「死後離婚」とは? メリット・デメリットは…… 通常は、夫が亡くなっても夫の親戚等との関係は変わらない。だが姻族関係終了届を出せば、配偶者だけは夫の親戚等との関わりをなくすことができるのだ。 子ども(義父母から見れば孫)と義父母の関係は「終了」できない。 死後離婚したところで、配偶者の遺産に対する相続権や遺族年金の受給には影響がない。だから特にメリットもデメリットもないと法律の専門家は言うが、いちばん大きいのは残った妻の心持ちだろう。 50歳女性が「死後離婚」を決意した理由 ミドリさん(50歳)は、10歳年上の夫を3年前に亡くした。結婚したのは彼女が38歳のとき。彼女は初婚だったが、当時48歳の夫には高校生のひとり娘がいた。最初の妻は娘が小学生のときに病気で亡くなっていた。 「高校生は多感な時期だから、結婚するつもりはなかったんです。でもさばさばした娘で、私と彼が付き合っていると知ると、『お父さんの死に水をとってやってくださいよ。私は面倒見られないから』って。 娘とは2年ほど一緒に暮らしました。大学入学と同時に娘は家を離れた。でもよく帰ってきたし、私が娘に会いに行くこともあります。今でも仲がいいんです」 その後は夫婦ふたり暮らし。夫の両親が車で30分ほどのところに住んでいたため、ミドリさんは仕事をしながら義父母のことも気にかけていた。 「義父母に嫌われたくなかったし、せっかく縁があって義理の関係になったのだから、義両親を大事にしたつもりです。でも夫は生前、よく『あんまり甘い顔をしなほうがいい』と言っていました。自分の両親ながら、『金に汚い』『すぐたかろうとする』と手厳しい言い方をしていたんです」 夫が突然の余命宣告、義両親の不思議な反応 夫が病に倒れ、3年ほど闘病している間も、義両親は「私たちだって具合が悪いんだから、車を出してほしい」「お金を貸してほしい」とたびたびミドリさんを頼ってきた。できることはしたが、夫からは「親と関わらなくていいから」と言われていた。 夫は必死で生きようとしたが、余命半年を宣告されてしまう。ふたりで夫の両親のもとを訪れ、そのことを伝えると、両親は「そうか」と言ったきりだった。 「ショックが大きくて言葉が出ないのかと思っていたら、その翌日には、お金を貸してほしいと私に連絡があって。かわいそうで夫には言えませんでした、そんなこと。それを機に義両親とは距離を置きました」 夫が病院で亡くなったとき、ミドリさんはすぐに義母に電話をした。義母は「わかった。あなたのほうで全部やってちょうだい」とだけ言って電話を切った。実の親子なのに、面倒なことはしたくないといった感じだったから、ミドリさんは2度と義両親と連絡をとるまいと決めた。 夫の葬儀後、義両親は「保険金をよこせ」と 通夜や葬儀には義両親も参列したものの、葬儀が済むと義母は「息子の保険金があるでしょう。半分寄越して」と言いだした。 保険の受け取りは妻のミドリさんである。親に分ける義理はない。 「夫の闘病でかなりお金がかかりました。働けない期間も長かったし。それまでにも義両親には結構持っていかれていた。夫の生命保険なんて微々たるものです。それすら持っていこうとするなんて……。渡す義理はないんですが、もうこれ以上、関わりたくない。本当にそう思いました」 そんな時に、友人から姻族関係終了届というものがあると聞いた。それを自治体に出したところで、夫との関係が変わるわけではない。遺産や年金も受け取れる。ただ、義父母の理不尽な言い分からは逃れられる。「もう関係ないですから」ときっぱり言える。そう思った。 「姻族関係終了届」を役所に提出した結果 「役所に届を出したとき、体中から力が抜けました。あの義父母からようやく離れられる。そう思った」 だからといって夫の遺産が十分にあるわけではなかった。借家だった家を出て、自分の名義で小さな中古マンションを購入した。頭金だけは夫の保険金を使ったが、あとは自分で返済していくつもりだ。 ― 引用終わり ― 死後離婚は相続や遺族年金には影響はないので、経済的なデメリットはおおむねないと考えられる。 【メリット】 ・配偶者の両親や兄弟姉妹の扶養義務の可能性をゼロにできる ・祭祀承継者にならずにすむ ・配偶者の両親との同居を解消しやすい ・生前に仲の悪かった配偶者との関係を断ち切れる 【デメリット】 ・子どもや配偶者血族との関係が悪くなるおそれがある ・亡くなった配偶者の法要への参加が難しくなる デメリットは精神面ではメリットの場合も多く考えられる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年10月10日 06時00分15秒
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