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shchan_3

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渡辺敦司@ Re[2]:教育評価と特別支援 「基礎知識+実践」を学ぶ(04/15) >「探究し考察することで対象への関心を…
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2009.05.02
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学校は保守的である。政治的な意味ではない。なにによらず、新しいやり方に対して守旧的である。「昨年どおり」が大好きで、(・・・)新しい企画や活動を試みようとすると、強い反発があって、なかなか賛成してもらえない

 わたしは、こういう学校社会が大嫌いであった。世のなかを拓く力を子どもたちに育てようとする教師がこれでいいのかと、ひそかに怒りさえ覚えていた。(『家本芳郎のしなやか生活指導』41頁)

 このように新しいことを提案すれば抵抗される、という体験には「学校づくりの実践」の途上で必ずといっていいほど出会うでしょう。家本氏も繰り返しそのような体験をするわけですが、あるとき「(教職員は)慎重で当たり前だった」ということを感じます。引用を続けましょう。

 修学旅行の計画変更が業者から提案された。これまでの日程や見学場所を少し変更するというのである。客観的に見て正しい変更だったと思ったが、学年会で猛烈な反対が出た。「トイレはあるの」「集合場所はあるの」などいくつもの反対意見が出て結果的に否決されてしまった。

 このやりとりをみていて感じたことは、「見たことも聞いたこともない新しい企画や提案にたいして、教師はひどく慎重で臆病だ」という習性だった。しかし、この習性は貴重だと感じた。なぜなら、教師は子どもたちの生命と健康の安全を守る義務があるからだ
 したがって、新しい状況の設定にたいしては、慎重でなければならなかったのである。そういう習性が教育実践の保守化に力を貸してきたようである。(42頁)

 さて、そうはいっても「子どもたちの安全を守る義務がある」ことだけが「保守的である理由」ではないでしょう。しかしながら、それが「学校の保守的性格の重要な一因だ」と仮定することによって、家本氏は以下のような実践の道筋「新しい実践に取り組むセオリー」を発見します。

 この業者の一人が教え子だったので、「変更が受け入れられないと困るのなら、係りの教師を実地見学に連れて行くことだ」と助言した。業者は承諾し、夏休みに下見を実施した。実地に調べてきた教師は、「新しいコースのほうがよい」と証言し、業者の提案を了承することになった。
 教師は自分の眼で見て、安全が確かめられ、実践の見通しが立てば、正しいことに従う広い度量のあることが理解できた。(43頁)

 さて、こうした経験から家本氏が見出した「新しい実践に取り組むセオリー」とはどのようなものだったのでしょうか。『しなやか生徒指導』の記述は以下の通りです。

  それは「いくら理論的に正しい実践であっても、理屈だけでは教師を動かすことはできないということだった。とすれば、新しい実践に取り組む場合、その予告編を見せ、体験させることだと考えた

 見て、体験してもらうのは、まず生徒たちである。教育実践は生徒が主体だからだ。生徒が受け入れてくれるかどうか、ここが教育実践の勝負どころである。次いで教師である。」(43頁)

 つまり、集団内部に新しい教育実践に呼応する生徒と教師たちを増やしていくということである。こうした準備を積み重ねていって、機が熟したところで教職員会議に提案すると通りやすくなるだろうという読みである。(44頁)

 さて、前回紹介した家本実践(=遊び大会での実績を積み上げながら縦割り活動を導入していくもこのような「仮定とセオリー」にもとづいて進められたものだったのです。おそらくこの実践を進めながら家本氏は楽しかったのではないでしょうか。

 「学校は保守的だからどうしようもない」と嘆くのではなく、楽しみながら希望を膨らませ「学校づくり」を進めていく、これが家本流実践でした。教職員としての数十年間、同じ働くならこのような実践を目指していきたいものですね。家本氏やU高校のKさんでなくてもそのような実践は可能だと思います。

 しかしながら、こと「現場での体罰」に関しては、「同僚を制止していく強さ」や「体罰をなくしていく合意づくりや実践」を学校に期待することなどとうていできない、と見る向きもあるかもしれません。確かに難しく深刻な現状はあります。しかし、上記著書の末尾近くで家本氏は「難しい体罰問題への取り組み」を具体的に提起します。

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Last updated  2019.03.30 13:50:25
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