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2013.02.11
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カテゴリ:哲学・思想

 大島渚の死去から一ヶ月が経とうとしています。私は有名な映画監督だったということ以外、ほとんど彼のことを知りません。しかし、ネット上で調べていくだけでも、かなりの人々が「人生を左右するほど大きなものだった“大島渚との出会い”」について触れています。

 大島の映画もそうですが、彼自身の生き方・人生そのものが「本当にすごいものだったのだろう」と感じられるのです。

 私がなぜ、よく知りもしない映画監督のことを知りたいと思ったのか、ということなのですが、大島の死去が報道されたとき、彼の人生に大きな影響を与えたと思われる出会い(ジャン=ポール・サルトルとの出会い)があったことを思い出したからです

 以前読んだ『同時代人サルトル』(長谷川宏著)で私の印象に残った一部を引用しておきます。

 サルトルの反逆性を、おなじく芸術上の反逆者というべき映画監督大島渚は、こう表現している。自作の映画『絞死刑』のパリ封切の日、自身、上映後の質疑応答にちなむ一文だが。

 「どんな作家を尊敬しているか」
 そう聞かれた時、私の胸は高鳴った。
 「ジャン=ポール・サルトル」
 そう答えた時、私は目に涙がにじむのをおぼえた。この一言をいうために、十年、私は映画を作ってきたのではなかったか。監督になるための、映画をつくりつづけるための、あらゆる努力はこの瞬間のためにしてきたのではなかったか。私は『自由への道』の第三部『魂の中の死』の第一章の一文を思い出していた。

  「彼は手すりに近づいて、立ったまま射ち出した。一発一発が昔の躊躇への復讐だった。(・・・)かれは射ちつづけた。法律は空中に飛び散った。汝は殺すべからず。あの正面のイカサマ野郎に、バン・・・」
 そう、私の映画も、昔の躊躇への復讐の一発一発だった。俺は射つぞ! 射ちつづけるぞ! バン、バン、バン。

 演技過剰の文章という印象なきにしもあらずだがサルトルへの熱い思いにいつわりがあろうとは考えられない。
 大島渚のいう十年は、1959年から69年にかけてのことで、それはもう、民主国家や文化国家の理念がまぶしくゆく手にかかげられる時代ではなく、高度経済成長がしだいに享楽ふうの文化を生み出す時代にあたっていて、だから、大島渚はうしろむきにサルトルと向き合うほかはなかった。

 が、うしろむきにせよサルトルとむきあうことができたのは、大島渚のうちで、残影としてであれ、未だ知と思想の力が信じられたからで、上映会場で大島渚をおそったせつない思いには、ひょっとすると時代の動向にたいする無念さがにじんでいたかとも推測される

  いずれにせよ、おのれの映画製作とサルトルへの思いをこのように情熱的にむすびつける大島渚のなかに、戦後民主主義という時代のはぐくんだサルトル像が生きていることは、うたがいようがない。 (引用は以上)

 大島渚の人生にとってジャン=ポール・サルトルの思想と実践が大きな影響をあたえていたことがうかがえますが、「大島渚と出会った人々」も含め、人生を左右するほどの出会いがあること、その大きな意味をあらためてかみしめています。

 映画監督大島渚以外にも、哲学者の竹内芳郎、長谷川宏、演劇人の唐十郎、津野梅太郎、鈴木忠志、作家の大江健三郎、デザイナーの粟津潔などをはじめとする様々な人たちがサルトルとの出会いの大きさを振り返りつつそれぞれの文章・コメントを残しています。

 ずっと下の世代ではありますが、私にとってもサルトルとの出会いが、「人生を左右するほどの大きな意味を持った」のでした。そして、同じ人物との出会いを通して、真剣に時代と向き合い実践する多くの人々が存在すること、存在してきたことは私にとって大きな励みになっています。大島渚の死をきっかけに彼の人生の一端に触れることで、「そのこと」をあらためて実感することができたのでした。

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Last updated  2022.09.23 23:08:02
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