沈黙はしていないものの、異常に感度が悪かったT-55:7石トランジスターラジオの整備が完了しました。
最終的には周波数変換用の2SA102を交換して、正常動作に復旧しましたね。完了までの経過を解説します。
まず最初は内蔵のコンデンサ異常では無いかと思っていた初段のIFTを、買ってきた物と交換。コアをぐりぐり動かすと少しは選択度が出るようになりましたが、これではまだ動作不良です。
チェックのためIFTのシールドカバーを外しましたが、ひょっとしたら異常なしだったのかも。
他には交換せずに残っていた抵抗や、足許が露出してヤバそうなセラミックコンデンサを交換しました。抵抗は上記のように経時変化していましたね。
初段のIFTを交換してもなお異常が続くとなると、疑わしいのは周波数変換の部分です。なのでトランジスタを外してチェックしたところ、全ての電極間で導通ありという、トランジスタ不良だったと判明(^_^;)
手持ちに幸い新品の2SA101があるので、交換したら正常動作して完全復旧しました\(^O^)/
最後は感度調整とトラッキング調整で終了しました。下は復旧後の基板パターン面です。
ところでT-55にはナショナルのプレートが付いていて、これはどう見ても国内向けですよね。
整備の過程で色々調べたと中で判ったのですが、国内向けはT-55、輸出用はT-7と言う機種名だったようです。検索すると
radiomuseumでヒットしました。
ちなみにトランジスタ交換前の構成は、2SA102(変換)、2SA102×2(中間周波数増幅)、2SB173、2SB171、2SB172×2(AFアンプ部)と言う内訳で、7石トランジスタラジオになります。無事に復旧出来て良かったです(^^)