カテゴリ:江戸・東京
一般に神社は、高台や見通しの良い丘に造られている。毎日登り降りすれば健康に良い。更には、災害の避難場所にもなる。湯島天神も高台の絶好の場所にある。江戸の人々は、坂の上の天神様に詣で、お互いの勝負運と健康を確かめ合ったことだろう。 湯島天神は通称の呼び方。正式には湯島天満宮である。以前は湯島神社だったはず。平成7年に本堂が総檜造りに改築された頃から天満宮としたのではないか。神社へ昇るには男坂と女坂がある。男坂は東から、女坂は北から、登ると出会うようになっている。銅製の鳥居は南口・お茶の水側にある。 学問の神様・菅原道真公を祀っているので、都内の受験生にとって一度は訪れる聖地。本堂脇は、鈴なりの絵馬が幾重にも巻かれ、牛の胴体の様にもみえる。牛に乗った天神様の図柄が多い。願いが成就したあかつきには、ダルマの絵馬を奉納するのだという。 広重も江戸名所に描いている。女坂からは北方の景色が素晴らしく、不忍池や中島、清水観音堂が眺望できた。また、男坂からは江戸湾に浮かぶ佃島まで見えたという。現在は四方ビル群に囲まれ、昔の眺望は望めない。せいぜい境内の記念碑やミニ庭園を眺めるしかない。甘酒を飲みながら・・。 写真-1 湯島天神の男坂。長さ16m、38段、勾配約20度。朝ならば陽を背に昇る。
写真-2 湯島天神・本堂脇の絵馬奉納状況。幾重にも垂れ下がっているので牛の胴体のよう・・。 写真-3広重・江戸名所 湯島天神坂上の眺望。男坂と女坂は頂上で出合う。
写真-4 上野不忍池を湯島天神の方角より見る。東京スカイツリーと弁天堂が視野にはいる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012年01月09日 20時24分19秒
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