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gamzatti

2007.07.24
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カテゴリ:日本映画


人間の條件 DVD-BOX

人間的であること、
理想を追い求めること、
信じるところを口にすることが許されない時代に、
それでも人間の平等を信じ、思うとおりの生き方を実践してきた主人公・梶(仲代達矢)。
第五部は、その梶の内面で、何かが崩れていくさまを、冷徹に追っています。

たった50メートルの道を渡りきるために歩哨を刺し殺したことを、
「仕方がなかった」と肯定できるか。

混乱の戦闘の中、自分の撃った一発でもしかしたら誰かが死んだかもしれないことと、
同一視できるか。

それを、「仕方なかった」と思えるか。

生きて愛妻の元へ帰るために、人を殺し、置き去りにし、見捨ててきた自分は、
本当に昔の生活に戻れるのか? 
いや、戻っていいのか? 

私は、中国人の遺体を葬ろうとする友人・丹下(安井昌二)に対し、
「(なぜ)満人を?」
と、梶が非難の目で見るシーンが忘れられません。
これが彼らのために闘い、彼らのために軍ににらまれ、拷問さえ受けた、
その梶から出る言葉なのか?

「梶、変わったな。思想まで餓えてしまったのか」
再会した当初から、
梶が風貌だけでなく、心も変化したことを、
友人・丹下は見抜いていたようです。
第一部に出てきた沖島(山村総)同様、
梶のまわりにいる人たちは、
梶の一本気を愛しながら、その危うさがいつも気になるのです。

「行動する人」に比べ、
「行動しない人」は意気地がないと思われがちだけれど、
考えれば考えるほど、思えば思うほど、
身動きが出来なくなるものなのかもしれません。

自分に厳しすぎる人間は、その余裕のなさから、
極端に方向を変えることがよくある。
「変わらないこと」の重みを、しみじみ感じます。

また、第五部は、関東軍の崩壊後、
満州にいた日本の民間人の長く辛い逃避行も描いています。
敗残兵と民間人が交差しながら、
荒野を、森を、ぬかるみを、食べ物もなくただ歩き続けるのです。
老人も、乳飲み子を抱えた女も、けが人も。

今まで多くの戦争映画を見てきましたが、
まるで一緒に逃げているかのような疲労感に襲われました。

昨日も書きましたが、
戦争に行って、闘ってきた人、必死で逃げ延びた人、命からがら引き揚げてきた人・・・。
そういう人たちが制作に関わっていたからではないしょうか。

1961年、この映画を観にいった人々は、映画館でどんな思いをしたのでしょう。

「こんなもんじゃなかった」という人もいたでしょう。
心の傷が大きすぎて、観られない人もたくさんいたと想像します。
それでも大ヒットした。観る人がいた。

戦争直後に、自分の心臓をえぐり出すような創作をした、
原作者以下関係者の人々に、敬意を表します。






Last updated  2007.07.24 21:03:08
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