市場でお腹もいっぱいになったので、南山(ナムサン)に行こうと503番のバスに乗り込んだ。
市内バスの車内を観察してると、シルバーシートみたいなんはないけど、一番前の席は買い物の荷物を持った、お年寄りが座ってはることが多い。
そやから、遠慮して2列目に座ってた。それがまずかったかなあ。
503番のバスは、お宿「サランチェ」のそばを通って走っていく。
アレッ?通り過ぎたんやないやろうか?バスが三稜を過ぎて気がついた。
あわてて、運転手さんに「鮑石亭(ポソクジョン)?」って聞きに行くと、「しまった!忘れてた!」って言いはったような・・・。
韓国語はわからへんけど、返事は「だいじょうぶ」か「だいじょうぶじゃない」のどっちかしかあらへんからねえ。
しょうがない、降りて反対方向のバスが来るのを待つしかないか。バス代はどうなるんやろうって考えてると、運転手さんは「乗ってて」って言ってはるみたい。
急ぐ旅でもないし、「まあええか」とそのまま乗ってた。
バスターミナルみたいなとこを過ぎて、田んぼの間の細い農道にバスが入っていく。
農道の途中で、おじいちゃんが降りはった。バスが来るとトラクターが脇に寄ってる。
お客さんが全員降りて、このバスどこまでいくんやろうって思うてると、田舎のロータリーみたいなとこでバスはくると向きを変え、今来た道をまた走っていく。乗ってから25分後ぐらいかなあ。
運転手さんは、しきりに自分の頭を指さしてなんか言ってはる。
「いやー、もう歳やなあ。物忘れがひどくって。かんにん、かんにん」と言ってはるように思うたので、「ケンチャナヨ(だいじょうぶ)」って言ってみた。
運転手さん、うれしそうに、でもまた恐縮して頭を指さしてなんか言いはる。
折り返して10分ほどで目的地の鮑石亭に着いた。
「カムサハムニダ(ありがとう)」って言って降りると、また恐縮してはった。
でもこのバス、すぐに折り返してよかったんやろうか。私一人しかお客さんおらんかった。
韓国のバスには、時刻表とかはないようや。あのせっかちな韓国の人たちが、気長にバスが来るんを待ってはるんは不思議なことやなあ。
結局バスに乗ってから35分で目的地に着けたし、そのうえ農道を走ったり、運転手さんと話せたりしてドライブしてるみたいでおもしろかった。
そやけど、遠いとこへいくバスでなくてよかったなあ。
入場料500W(約62円)を払うて、なかに入る。
緑のきれいな林の中に、アワビの形をした水溝だけが残ってる。
ここは新羅時代にきれいな離宮があったとこで、この水溝で曲水の宴もやってはってんて。
ここで新羅56代目の王様が宴をやってはる最中に襲撃されたそうで、新羅が滅亡にむかうきっかけとなった場所でもあるねんて。
この後は高麗が朝鮮半島を統一することになり、都も慶州から北朝鮮の開城に移る。
鮑石亭
陽射しがきついなか歩いて、三稜へと向かう。10分ほどで入り口に到着。12時50分やった。
山道を少し入って右手の道を行くと、古墳が3つ並んでるとこに出た。新羅の第8代、53代、54代の王様のお墓やねんて。
三稜
ここでも、またハプニング?が起こる。
続きます。
今日のラッキーくじは、両方ハズレやった。
人気blogランキングへ ええかなと思わはったら、クリックよろしゅうに!