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カテゴリ:豊島区
近頃、すっかりご無沙汰している東長崎駅に行ってきました。東長崎駅は西武池袋線で池袋駅からわずかに2駅と、ぼくにとっては比較的利便性のいい駅なのですが、めっきり足が遠のいていました。隣の椎名町駅や江古田駅はそれなりに酒場もありますが、東長崎駅は酒場らしい酒場は少なくて、食堂やそば屋、中華屋さんばかりがひしめいているという印象だったのです。それはそう間違った印象ではないとは思うのですが、たまたま何とはなしに西武池袋線の列車に揺られるうちに車窓から一軒の素晴らしい佇まいの酒場を見掛けてしまい、いてもたってもいられなくなって東長崎駅に降り立ったのでした。駅を下車して南出口に向かいます。久しぶりなので町の様子を思い出せずにいたのですが、駅前に出ると瞬時に記憶が蘇ってきました。そうそう、確かに先の酒場のあった辺りには酒場やスナックが入った古いビルがあったはず。うち何軒かにもお邪魔したはずだ、だとすればさっき見かけた店にも入っているに違いないと、諦め気分で店に向かいました。
しかし、「串焼き びーしゅ」という店名がぼくの固定観念を邪魔したのだろうか、確かにこの酒場の存在は認知していたにも関わらず入った記憶が蘇ることはなかったのであります。それにしてもいかがでしょうか、この見事なまでのオンボロな感じ、未だに駅前にこうした物件が存在するのが東長崎の面白さなのだよとしばらく疎遠であったにも関わらず分かったような発言を恥知らずにも述べてしまうのであります。迷わず入っておくことにしよう。窓側と調理スペースに面してカウンター席があり、全部で10席に満たぬ程の狭小さであります。サワー類が380円~とまあ駅前酒場らしい価格設定ですね。白い髭を生やしたマスターが案外お若いのは意外であります。先客はご高齢の方が独りだけで、テレビ放映を眺めつつかなり強気な論評をマスターに語ってみせています。時折、小さな声で相槌を打ったりしているのもいかにもで嬉しくなります。焼鳥の店でありますが、この狭い店で焼鳥を頼むのは煙が充満して大変だろうと餃子250円を注文します。先客もそうですが、こうした店ではお通しだけでもさほど支障はないはずなのだ。ブリの煮付けのお通しが美味しかったから頼んだまでなのであります。その餃子は100円で買える品なんだろうと思われるけれど、非常に弱い火力でじんわりじんわりと焼目を付けているらしく、出されたものはパリパリでなかなか家庭では出せない味でありました。とても待ってらんなくなりますからね。しかしどうしてこれまでここを訪れなかったのか、謎だなあ。ちなみにHPによるとマスターは音楽好きとのこと、店は思いのほかに新しく平成10年に開店したらしいです。当然、幾度となく居抜かれているんでしょうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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不思議な?お店を発見したようで何よりです。今から27年前になりますかね。初代びーゆの頃、よく通っていたものです。2代目は初代の従弟で、近所で不動産を営んでおられていて、この周辺の町の紹介を詳しく説明されているようです。初代2代目とも宮城出身ということもあって、3代目の現スターとは音楽上での交流も少しだけありました。びーしゅという名前で.。。今月、18-19日に久しぶりに遊びに行ってこようと思っています。
(2020/10/15 10:20:02 PM)
こんちゃんさんへ
びーしゅにびーゆですか。一度行っただけでは酔った頭ではとても覚え切れぬややこしい来歴ですね。古いお店というのはそういう逸話がいろいろあってとても面白いです。それからこちらの主人、宮城に所縁があるのが嬉しいですね。3代目もそうなんですかね。自分の暮らしたことのある地域の方と出会えるのが素直に嬉しいと感じられる年頃になってきました。人生を振り返るなんて恥ずべきことと若い頃は信じていたけれど過去を消し去ることはできぬのだと思うと積極的に過去と戯れるのも楽しいと感じられるようになりました。同様に以前訪れた酒場を懐かしいと感じて訪ねるのもいいものですね。ぼくもいずれお邪魔できればいいなと思っています。 (2020/10/16 12:11:24 PM) |