マラリアワクチン世界初の承認…英国オックスフォード大学
マラリアは、マラリア原虫をもったハマダラカにされることで感染する病気であることが知られている。 1週間から4週間ほどの潜伏期間をおいて、発熱、寒気、頭痛、嘔吐、関節痛、筋肉痛などの症状が出る。ヒトのマラリアには5種類あるとされ、特に熱帯熱マラリアは発症から24時間以内に治療しないと重症化し、しばしば死に至るほか、脳症、腎症、肺水腫、出血傾向、重症貧血など、さまざまな合併症がみられる。 世界中の熱帯・亜熱帯地域で流行しており、2022年12月に公表されたWHOによると、2021年の1年間に約2億4700万人が感染し、推計61万9,000人が死亡している。マラリアの年間死亡者数と感染者数は、新型コロナウイルス感染症の影響で増加している。 マラリア用の高性能な新ワクチンができたことは朗報。 マラリア新ワクチン世界初の承認ガーナで、80%予防共同通信 2023年4月15日 【ナイロビ共同】英オックスフォード大は15日までに、西アフリカのガーナが同大学開発のマラリア用の高性能な新ワクチンを世界で初めて承認したと発表した。複数回の接種で、80%弱の予防効果を期待できるとみられる。AP通信によると、既存のマラリアワクチンの予防効果は30%程度だった。 ガーナの隣国ブルキナファソで行われた小規模な臨床試験で、高い予防効果が確認された。世界保健機関(WHO)は予防効果が少なくとも75%あるマラリアワクチンの開発目標を掲げてきた。今回のワクチンは目標を初めて満たす水準となり、マラリアがまん延する発展途上国で広く普及する可能性がある。 ― 引用終り ― マラリアの特効薬としてキニーネの存在は古くから知られていた。 キニーネ出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 キニーネ(蘭: kinine)またはキニン(英: quinine、クイニン)は、キナの樹皮に含まれる分子式C20H24N2O2のアルカロイドである。 IUPAC名は(6-Methoxyquinolin-4-yl)[(2S,4S,5R)-5-vinyl-1-aza-bicyclo[2.2.2]oct-2-yl]-(R)-methanol。1820年にキナの樹皮から単離、命名され、1908年に平面構造が決定し、1944年に絶対立体配置も決定された。また1944年にロバート・バーンズ・ウッドワードらが全合成を達成した。ただしウッドワードらの全合成の成否については後述の通り議論がある。 マラリア原虫に特異的に毒性を示すマラリアの特効薬である。キューガーデンが移植を手がけて以来、帝国主義時代から第二次世界大戦を経てベトナム戦争まで、ずっとかけがえのない薬だった。米国は野戦病院等でキニーネを使い、1962-1964年頃に手持ちが底をついた。急に大量発注され、そこへ国際カルテルが便乗し、キニーネは暴騰した。参加企業は欧州諸共同体のキニーネ/キニジンメーカーを網羅していた。 その後、キニーネの構造を元にクロロキンやメフロキンなどの人工的な抗マラリア薬が開発され、ある程度の副作用のあるキニーネは代替されてあまり用いられなくなっていった。 しかし、東南アジアおよび南アジア、アフリカ、南アメリカ中北部といった赤道直下の地域において熱帯熱マラリアにクロロキンやメフロキンに対して耐性を持つものが多くみられるようになったため、現在ではその治療に利用される。 また強い苦味を持つ物質として知られている。 ― 引用終り ―