テーマ:医療・介護・福祉(161)
カテゴリ:ダイエット、健康
近年デジタル技術の進展は目覚ましいものがある。 医療の現場でもデジタル技術の普及は例外ではない。コロナ禍ですすめられたオンライン診療の規制緩和や電子カルテの普及、医療情報を用いた診療支援システムなどデジタル技術の応用は、急速に進んでいる。 今後は、AI(人工知能)の医療における活用が、医師による診断の質を向上、医師の負担を軽減することなどから期待されている。 AIとビッグデータの活用により、診断が適正化され、無駄な投薬が減り、予防と称して狭められるばかりの各種の基準値などが適正に緩和されることが予想される。 現状の予防型の基準値のほとんどは各専門科ごとの独断に等しい判断であり、総合的にその基準値が健康に良いのかを判定できていない。AIなら総合的な健康長寿のための適正値を年齢・性別ごとに導くことができるだろう。 実は“基準値”は頻繁に変わっている 2023年11月4日 日刊SPA! 年に一度、体の状態を知らせてくれる健康診断に今、疑問の目が向けられている。厚生労働省が内容の見直しを検討するなど、「本当に効果があるのか?」という声が高まっているのだ。健康診断の結果は本当に鵜呑みにしていいのか。その裏にある“医療のホンネ”に迫った! (以下、医療ジャーナリストの室井一辰氏の寄稿) ◆健康診断の基準値はどう決まる? 9月3日、日経新聞が「厚生労働省が健康診断の項目を変更する」と報じていた。その内容は、健康診断ではおなじみだった胸のX線検査が廃止されるなど衝撃的なものだ。 ただ、実は一口に健康診断と言っても、特にがんについてだが、「対策型」と「任意型」という2つのタイプがあるのをご存じだろうか。 … (略) … ◆実は「基準値」は頻繁に変わっている 健康診断を受ける際、皆さんが気にするのは基準値だろう。血圧や血糖値など項目別に正常範囲が示され、そこから外れると「要注意」「要精密検査」などとされる。 この基準値は、最新研究の結果や医学会の意向、各国の政策など多くの影響を受けて決まるので、実は固定されたものではない。医学会のガイドラインは定期的に更新されており、「昔受けたときの基準値と変わっている」と気づく人もいるかもしれない。 例えば日本の高血圧の基準は、1980年代には180/100mmHgだったのが、今では140/80mmHgに引き下がっている。最近も、中性脂肪が空腹時とそうではないときとで分けて基準値を設けるように変更が提案されており、今後、「空腹時中性脂肪」という聞き慣れない言葉も浸透していくことになりそうだ。 ◆「過剰診断」や「過剰治療」が生み出されている問題 そして当然、基準値が厳しくなれば、新たに“病人”と認定される人が増える。厳格化された基準値によって、「過剰診断」や「過剰治療」が生み出されている問題があるのだ。 例えば、前立腺がんを早期発見するPSA検査がよく話題に上る。この検査ではがん以外のケースも引っかかることが多いにもかかわらず、陽性判定されると、精密検査では股間に針を突き刺す、あまり受けたくない検査が行われる。受けた人には「地獄だった」と話す人もいるほどだ。 しかし、再検査の結果、何らがんでないとわかるケースは思いのほか多い。つまりこのPSA検査そのものが、偽陽性を多く検出する傾向があり、「過剰治療」を生む温床となっているのだ。実際、米国のガイドラインでは、前立腺がんを健康診断として行う場合には、やってもいいが、受ける人に対してデメリットも必ず説明すべきと明記している。 ◆過剰な検査が行われる理由 では、なぜ過剰な検査が行われてしまうのか。その理由は2つある。一つは、医療機関の収入に繫がるからだ。病気が見つかるほど病院は儲かる。そのため、病気を見つけたいと、必要以上に行動する可能性があるということだ。 もう一つは、医療関係者のリスク回避。見逃すと後で訴えられるかもしれないので「念のために検査しておきましょう」と言いがちになる。 ー 引用終わり ー お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年02月16日 06時00分11秒
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