|
カテゴリ:ヨルダンから中東のほかの国々へ
レバノンにあるアンジャル遺跡はユネスコの世界遺産に指定されてますが、日本の方にとってはまだまだ馴染みがないかもしれません。
この遺跡の特徴は、西暦8世紀頃のウマイヤ朝時代に建築された比較的新しいイスラム遺跡だということ。ローマ時代の遺跡が数多く残る中東の中では貴重なものです。 アンジャルはその立地条件から商業の中心地として栄えました。シリアのダマスカスやホムス、レバノンのバールベックなどを結ぶ中間点に位置しているからです。ベイルートからは約50キロの位置にあります。
遺跡自体はそれほど広くありません。ローマ時代の遺跡とは一味違う独特の美しさを楽しむことができます。
現在このアンジャルは100%アルメニア人の街。アルメニア人が住み着き始めたのは1939年といわれています。トルコから逃れてきたアルメニア人によって、このかつてのイスラム都市が再び町としての機能を果たし始めます。 アルメニア人って何じゃらほい? と日本の皆様は思われるかもしれません。アルメニア人は外見ではアラブとそれほど変わりませんが(とはいえ、一般的にアルメニア女性はアラブ女性より数段美しいのが特徴です。レバノンで美しい女性を見たら、ほとんどアルメニア人だと思っても良いかも??)、言語も習慣も何もかも違います。 アルメニア人の中にはレバノンに長く住みながらもアラビア語を話さない人がたくさんいます。アルメニアン・コミュニティの結束の強さを感じさせられます。これはアルメニア人が国民として迫害の歴史を持つことに由来します。
このアルメニア人の街アンジャルでは、アラビア語ではなく英語が公用語のようになっています。「アラビア語分らない!!」と少し気後れされる観光客の皆様も、ここアンジャルでは少しリラックスしていただけるかも。まだまだ知名度が低いアンジャルですが、バールベックとダマスカスの中間点に位置するこのイスラム遺跡、ぜひレバノン⇔ダマスカスの国境を越えるときに少し立ち寄ってみてくださいね。
年末年始は中東散歩 http://picturesque-jordan.jp/japanese.aspx お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.10.24 03:55:07
[ヨルダンから中東のほかの国々へ] カテゴリの最新記事
|