カテゴリ:航空事故
2024年5月13日正午ごろ、熊本県阿蘇市の動物園「阿蘇カドリー・ドミニオン」の遊覧ヘリコプターが高齢者施設の空き地に不時着した。 国土交通省によると、機体後部から異音がしてエンジンの回転数が低下したため、不時着を試みた、と報じられた。 乗客の女性が足を骨折、男性は顔にけが、パイロットの男性は骨盤を骨折の疑い。 遊覧ヘリコプターの運航は、主基地を岡山県岡南飛行場とする匠航空。 エンジン停止か 熊本・阿蘇市 日テレNEWS NNN 2024年5月13日 13日正午ごろ、熊本県阿蘇市の上空を遊覧飛行していたヘリコプターが不時着し、パイロット1人と乗客2人がけがをしました。 ヘリコプターが不時着したのは、阿蘇市黒川の国道57号から南に250メートルほど入った空き地です。13日正午ごろ、運航会社から「ヘリのエンジンが停止して不時着した」と消防に通報がありました。消防によりますと、遊覧ヘリにはパイロット1人と男女の客2人が乗っていて、乗客の30代女性が片脚を骨折した疑い、30代男性が顔にけがをして阿蘇市の病院に搬送されました。 57歳の男性パイロットも骨盤を骨折した疑いがあり、ドクターヘリで搬送されました。 3人とも意識があり、会話もできているということです。 遊覧飛行の窓口業務委託会社によりますと、不時着したヘリは、阿蘇カドリー・ドミニオンが企画した遊覧飛行で使われ、岡山県の匠航空が運航、乗客は海外からの観光客とみられるということです。 不時着したのは、遊覧飛行場からおよそ500メートル離れた場所です。 ― 引用終わり ― 匠航空 平成13年設立、代表取締役は森岡巧氏。 平成18年、岡南飛行場に格納庫及び運行・整備事務所完成。 平成28年、社名をローゼン航空から匠航空株式会社に変更。 平成29年、JPD京都ヘリポートを主要拠点に変更。 阿蘇カドリー・ドミニオンでの遊覧飛行の使用機材は、公式サイトの画像では、米国製ロビンソンR44 Raven。 阿蘇カドリー・ドミニオン 【ヘリコプター遊覧飛行 中止のお知らせ】 「ヘリコプター遊覧飛行」は当面の間中止となります。大変ご迷惑をおかけしますがご理解のほどお願い申し上げます。 "Helicopter sightseeing flights" are canceled for the time being. 「直升機觀光航班」暫時取消。 ― 引用終わり ― ロビンソン R44(Robinson R44)は、1990年初飛行。 ロビンソン R22の開発・製造の成功を受けて、拡大型としてR44が開発された。機体は新設計。キャビンはR22の複座から4人乗りに拡大された。 主ローターは2翅、セミリジッド方式のハブを持つ。尾部ローターも2翅で、安定板の左側に付けられている。 1992年12月、FAAの型式証明取得。1993年1月、引渡開始。 初期型はアストロ(Astro)との愛称が付けられ、2000年に操縦装置に油圧補助が付いたレイブン(Raven)が開発された。 2002年、エンジンやローターが改良されたレイブンⅡとなった。 ロビンソンR44レイブンⅡ諸元 全高:3.3m 胴体長:9.0m 主ローター直径:10.1m 自重:658kg ペイロード:408kg エンジン:ライカミングIO-540-AE1A5 6気筒水平対向レシプロエンジン 245hp 乗員:1または2名 乗客:乗員含め4名 最大速度:240km/h 巡航速度:200km/h 航続距離:560km 複座のR22のエンジンは、ライカミング O-360もしくはO-320またはbei Beta II A2BまたはA2C 4気筒124 馬力(93 キロワット)。
水平対向、オーバー・ヘッド・バルブ、空冷、気化器式、ウェット・サンプ式潤滑方式。航空機は信頼性を重んじるため、オーバー・ヘッド・バルブ、気化器式などの伝統的、古臭いメカニズムが生き残っている。 オートローテーション 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 オートローテーションとは、ヘリコプターなどのメインローターが、エンジンの出力によって駆動されるのではなく、オートジャイロと同様に、ローターを下から上に通過する空気によって回転している飛行状態をいう。 エンジンから切り離された状態で回転するローターを意味するオートローテーションという用語は、1915年から1920年までのヘリコプター開発の初期の段階から存在していた。この飛行状態は、固定翼機の滑空と類似したものでもある。 ヘリコプターがオートローテーションを行うのは、通常、エンジンが停止またはテールローターが故障し、機体を安全に着陸させようとする場合である。 この手法は、ヘリコプターのパイロットが操縦訓練において教育される、一般的な緊急操作手順である。動力が正常に供給されているヘリコプターにおいては、空気がメインローター・システムの上方から吸い込まれて下方に排出される。これに対し、オートローテーションにおいては、空気が降下するヘリコプターのローターシステムの下方から上方へと流れる。機械工学的には、エンジンが停止してもメインローターを回転し続けられるようにするフリーホイール機構と、ローターの回転を維持する相対風の空力学的な力によってオートローテーションは実現されている。また、オートローテーションは、エンジンが完全に故障した場合においても、ヘリコプターを安全に着陸させることのできる手段である。このため、シングル・エンジンのヘリコプターが型式証明を得るためには、この能力を有することが必要である。 ― 引用終わり ― お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年05月14日 16時00分11秒
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