カテゴリ:組織自壊・ブラック企業
2023年12月21日、国土交通省は、第三者委員会が調査したダイハツの認証不正について立ち入り検査を開始。現在生産中の全ての車について、国の保安基準に適合するか検証し、確認が済むまで出荷停止を指示している。量産に必要な「型式指定」の取り消しを含む行政処分も検討している。 認証試験不正で全車種出荷を止めたのに伴い、ダイハツ九州(大分県中津市)でエンジンを製造する久留米工場(福岡県久留米市)の操業を停止。 12月25日、滋賀工場(滋賀県竜王町)と京都工場(京都府大山崎町)、ダイハツ九州の各車両組立工場や、滋賀工場のエンジン・変速機工場を停止。26日、本社工場(大阪府池田市)を停止し、国内全工場の生産活動が完全停止した。 斉藤鉄夫国土交通相は、不正行為が確認された車種について国交省が速やかに確認試験を行い、基準適合性が確認されたものは順次公表、リコールが必要な車種は同社に届け出を出すよう指導する考えを示し、問題の収束を早めようとする姿勢を示した。 国内4工場、再開見通せず―認証不正 2023年12月22日 時事通信 ダイハツ工業の認証不正問題で、同社が少なくとも来年1月末まで、完成車を製造する国内全4工場での生産を停止することが22日、分かった。2月以降も再開は見通せず、生産停止がさらに長期化する可能性がある。 4工場は、本社工場(大阪府池田市)、滋賀工場(滋賀県竜王町)、京都工場(京都府大山崎町)、子会社ダイハツ九州の大分工場(大分県中津市)で、いずれも今月26日までに稼働を停止。22日にはエンジンを製造するダイハツ九州久留米工場(福岡県久留米市)の生産を停止した。 … (略) … ダイハツは、受注済みの約6万台のうち、完成していない1万2000台の納車を取りやめる。完成済みの4万8000台については、顧客の希望に応じ、納車かキャンセルかを決める方針だ。 ― 引用終わり ― トヨタの完全な傘下になる前、ダイハツの海外進出の動きは鈍かった。 今や輸出も、海外生産も拡大。 今回の不正の影響も海外に拡大。 出荷停止は、タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、カンボジアの5か国。 特にマレーシアの出荷停止の影響は大きい。 …小型車「ヴェロズ」などダイハツが開発に関与 読売新聞 2023年12月23日 ダイハツ工業が自動車の認証試験で不正をしていた問題で、親会社のトヨタ自動車は23日、東南アジア5か国で計6車種の出荷を停止していることを明らかにした。ダイハツが開発に関わったトヨタブランドの車で、トヨタは各国当局と出荷再開に向けた協議を進めている。 出荷を止めているのはタイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、カンボジアの5か国。不正を調べていた第三者委員会の報告書が公表された20日以降、トヨタは小型車「ヴェロズ」や「アバンザ」など6車種の出荷を停止し、各国の当局に不正内容を報告した。 車の認証制度は各国で異なっており、タイでは、当局の指示を受けてヴェロズの認証を取り直す。出荷停止は、トヨタがアジアで生産している5%程度で、大きな影響はないという。トヨタの前田昌彦アジア本部長は23日、訪問先のタイで記者団に対し、「年明け以降に100%に戻したい」と説明した。 ダイハツは海外事業を現地企業などとの合弁で展開しており、マレーシアとインドネシアに計四つの工場を構えている。2022年度の海外生産台数は約86万台で、一部をトヨタに供給している。 マレーシアでは、現地メーカー「プロドゥア」に2割を出資しており、22年の販売台数のシェア(占有率)は4割で首位だった。出荷を停止したが、生産は続けている。 ― 引用終わり ― ![]() プロドゥア(Perodua)は、1993年に設立されたマレーシアの自動車メーカー。Bセグメント以下のクラスのコンパクトカーを中心に製造・販売する自動車メーカー。 現行車種は一部を除き、ダイハツ車ベースの姉妹車。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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非常に悪質な事例で、内部で不正が把握されていたのに隠ぺいです。
ここは、「型式指定」の取り消しを行うべきでしょう。 市場から淘汰されても仕方ない企業です。 (2023年12月27日 22時37分59秒)
maki5417さんへ
伝統ある企業で次々と不正が暴かれています。 不正を他山の石とし、低成長経済の中で無理やり成長を遂げようとする邪悪な「経営の意思」を感じます。 「コンプライアンス」という言葉がはやっているのも経営者に責任が及ばないためなのでしょう。 (2024年01月03日 05時52分38秒) |
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