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テーマ:カラスの行動観察(22)
カテゴリ:カラスっておもしろい
カラスっておもしろい② 巣立ち 育つまでに潜む危険
杉田 昭栄 先日、山口県で2歳の男の子が自宅近くで突然行方不明になり、3日後に無事発見され、日本中が「よかった」と思うニュースがあったのは、みなさんの記憶にあたらしいことと思う。 運か早い者勝ち 子どもは思いがけない行動をとり、危険とも直面する。今回は、命を繋ぐ水がある小さな沢にじっとしていたことが幸いしたとか。本当に良い意味での多くの偶然の巡り合わせで命が繋がっているのだと思う出来事であった。実は、カラスの観察をしていると、小さな命が育つ中には、今回のニュースと同様に思いがけない危険がある。 カラスは一繁殖期に2~5個の卵を産む。先週は4羽の雛が育つ巣を紹介しているので数について多くは語らない。いずれにしろ親ガラスはひたすら餌運びや巣の手入れに余念がない。 巣を見守る親/はばたくカラスの雛 巣の子を見守る 当然、一度にすべての雛を満たすほどの餌は運べない。たいてい1回で1羽の雛のおなかを満たしてやるだけの餌を運ぶのがせいぜいだ。親が餌を運んできた気配を感じると、雛たちはいっせいに大きく口を開きながら頭を持ち上げる。親から餌を口にいれてもらえるのは親が着巣したそばの雛など、その時の運か、早いもの勝ちのようなものだ。餌にあずかれなかったものは、がっかりしたかのように力なく頭をたれる。 ところで自然の豊かな地方の町は餌を探すといっても生活生ごみが豊富に集中していない。それなりに餌を見つけるのに時間がかかるようである。このとき、どちらかの親が必ず巣を視界にいれて見守っている。したがって、巣は意外にどこからでも見えるような場所に作ることが多い。 今回の場合も人工物に巣を作っているが、その位置は周囲の建物から見えるようで、親鳥は駅舎の屋上、近くのビルの屋上、電柱などから巣をよく見ている。当然のことであるが、カラスは子どもに携帯など持たせることもない。自らの感覚が子どもの様子を捉えられる範囲で行動し、子を見守っているのだ。 こうして育った子ガラスに巣立ちの時期がやってくる。今回、観察しているカラスの子たちも、身丈をのばし、羽ばたきの真似をしだした。さらに、巣から出て作業橋を歩きまわることや陸橋の端から顔をだし、下の線路を覗きこむことを始めた。 筆者は大きな不安を感じた。 巣を出てウロウロする雛たち 巣の下の線路を覗く雛たち 線路の上に営巣 実は、カラスは巣立ちが極めて下手な鳥であり、とんでもないことがよく起こる。飛翔力がまだないくせに飛びたがるのである。枝が無数にある大きな木に作った巣からなら落ちても下の枝につかまることもできる。しかし今回の場所は落ちたら電車が往来する駅構内の線路の上である。 元気よくヤンチャに育っていそうな雛たちは、狭い作業橋の上をパサパサと羽ばたきの真似ごとをしながら歩き回る。状況は、相当に危険である。何時、線路に落下(たぶん雛たちは飛んだつもり)してもおかしくないのである。 不安は的中した。1日間を置いて観察に行ったら4羽いるはずの雛が3羽しか確認できない。もしやと思い高架橋から降り、線路周辺の草むらを双眼鏡で探したら子ガラスの死体らしきものがあった。やはり、巣立ちを失敗したのである。 実は、その後1週間で残る3羽も同じ運命をたどった。営巣場所が自然ほど包容力のある場所ではなかったのか、命はつながらなかった。あらためて、命が大きく育つまでの幸運を考えさせられるできごとであった。 (宇都宮大学名誉教授)(金曜掲載) 「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年9月14日付掲載 都心部では鳥類で食物連鎖の頂点に立つカラス。そのカラスの世界でも雛どうしの生存競争が。カラスが巣立ちが苦手な鳥って知りませんでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年09月17日 11時23分49秒
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