カテゴリ:自動車メカ、部品
デンソーの低圧燃料ポンプのリコールは、2020年3月から五月雨式に発表されている。 11月15日、デンソーの林新之助社長は、燃料ポンプの不具合でリコールが相次いでいる問題の対策費について、「新たな引き当ては現時点ではない」としつつ、「この後どうなるかは、計り知れないところがあるのが正直なところだ」と語った。 即ち、リコールの全貌はいまだ判明していない。 12月8日、ホンダは再びデンソー製欠陥燃料ポンプを搭載した車両のリコールを国土交通省に届け出た。樹脂製インペラ(羽根車)が膨潤し、ポンプケースと干渉して燃料ポンプが作動不良を起こす恐れのある車両が新たに見つかった。 ホンダは燃料ポンプが作動不良を起こす原因を突き止め、今回、欠陥燃料ポンプを搭載した可能性のある全ての車両をリコールの対象とし、デンソー製燃料ポンプによるリコールに決着をつけた。 12月13日、デンソーが製造した燃料ポンプに不具合が原因で、今年7月、鳥取市内でエンジンが止まり、路上に停車していたところ、後続車に追突されて、乗っていた80代の男性が死亡していたことが報じられた。 死亡事故の報を受けて国土交通省は危機感を新たにしたのだろう。 デンソー製燃料ポンプでリコール相次ぐ問題で デンソー・自動車メーカーにユーザーへ説明するよう指導 TBS NEWS DIG Powered by JNN 2023年12月15日 自動車部品大手デンソーの燃料ポンプでリコールが相次いでいる問題で、斉藤国土交通大臣は「重大な問題」と述べ、デンソーと自動車メーカーが利用者に対し丁寧な説明を行うよう指導していると明らかにしました。 デンソー製の燃料ポンプをめぐっては、走行中にエンジンが止まるおそれがあるとして、2020年3月以降、ホンダなど8社が19回にわたりリコールを国土交通省に届け出ています。 これを受け、斉藤大臣は「安全上重大な問題と認識している」と危機感を示しました。 そのうえで、デンソーや自動車メーカーに対しては、車に不具合が起きた場合にすぐに路肩に止めて逃げるなど、「対処方法をユーザーに提供することや、速やかにリコールを行うよう指導している」と明らかにしました。 また、二輪車にも同じ種類のポンプが使われているものがあるとして、「早急に調査を行った上で、リコールが必要な場合は速やかに届け出るようメーカーに強く働きかけている」としています。 ― 引用終わり ― 国内でのリコールは2020年以降、自動車メーカー8社のあわせて382万7000台あまり。デンソーは世界3位の自動車部品目がサプライヤーであるから、これに海外分が加わるのだろう。 このリコールがいつ終わるかを知る者はいない。 「今後も引き続き真摯に誠実に対応してまいります」 編集部:北村友里恵 2023年12月13日 Car Watch デンソーは12月13日、同社製燃料ポンプに関する約380万台のリコールについて声明を発表した。 その中で同社は、不具合原因の調査の中で作動不良の発生には条件が複雑に絡んでいることが判明し、製造から車両に組付けるまでの期間、その環境の影響なども確認しながら、カーメーカーと連携して対応を進めているとした。また、今後もリコールに迅速に対応するため、最善の努力を続けていくとしている。 ― 引用終わり ― 先日リコールが五月雨式に続く原因の一つと思われる内容のYouTube動画、「ものづくり太郎チャンネル」をみた。 なんとデンソーでは部品番号が統一的に管理されていないというではないか。開発された部品番号が各製造拠点ごと手書きで転記されていくという行為が明らかにされていた。 トレーサビリティが確立されていると思われている自動車部品の世界において、一手間かけて履歴を追いにくくする行為が行われていたのだ。おそらく転記の一覧などが存在しないのだろう。 他の原因もあるのだろうが、3年かけてもリコール対象品が判明しない理由の一つと考えられる。 リコール対象となる部品のトレーサビリティの確立していないメガサプライヤーの量産部品は、部品メーカーにとっても完成車メーカーにとってもリスクの塊。
敬意を持ってデンソーをぶった斬る …デジタル変換できない自動車サプライヤー ものづくり太郎チャンネル 12月15日の斉藤国交大臣はデンソー製燃料ポンプの欠陥について安全上重大な問題、二輪車メーカーにも強く働きかけていると会見の場で発言した。デンソー製燃料ポンプの欠陥問題がさらなる拡大の可能性があることを示唆している。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023年12月28日 06時00分12秒
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