テーマ:合併。(7)
カテゴリ:組織自壊・ブラック企業
東海地方を地盤とする中古車販売大手・グッドスピード(以下GS社、愛知県名古屋市)は2002年に創業。SUV(スポーツ用多目的車)や4WDに特化した中古車販売を東海地区で展開している。 2003年2月に法人化、2019年4月、東証マザーズに上場。 ビッグモーターの保険金不正請求疑惑とともに、GS社の名も不正請求際が報じられた。 GS社が、2019年4月の新規上場以前から不正会計を行っていたことがわかった。 2023年8月、内部通報により、GS社の不正会計疑惑が浮上したことで、GS社は2023年9月期決算を2024年3月29日まで発表できないでいた。 2023年10月、GS社取締役会において、外部有識者から構成される不適切会計の調査委員会の委員を選任。 GS社の不正で特徴的なのは、調査委員会が経営陣の主導を認めている点。 ・中古車販売における売上の先行計上 ・板金整備における売上計上時期の操作 売上先行計上への経営陣の関与を調査委が認定 村松 魁理 : 東洋経済 記者 2024/01/20 5:40 東洋経済オンライン グッドスピードでは、実際には納車未了の車両を納車として処理し、売上を先行計上する「納車テイ」と呼ばれる行為が横行していた(時事) 「GSグループにおける納車テイによる売上の先行計上は、長期間かつ広範囲で行われており、営業部門のみならず、他部署の役職員も含めて多数の役職員が納車テイに関与ないし認識をしていた」 東海地方を地盤とする中古車販売大手・グッドスピード(以下GS社)が、2019年4月の新規上場以前から不正会計を行っていたことがわかった。2023年9月、監査法人から過去の決算に関して不適切な会計処理の疑義があると指摘された同社は、第三者委員会を設置して調査を行っていた。 冒頭の文言は、1月4日に公表された第三者委員会の調査報告書に記載された1文である。 売上の先行計上が横行 調査報告書には、2017年10月からの約6年間にグループで、計5951件の「売上の先行計上」が行われていたこと、その詳細な手口が記されている。 GS社は車両販売において、顧客への納車を基準に売上計上している。しかし、実際には“納車未了”の車両を“納車”したとして社内処理し、売上計上する「納車テイ」と称される行為が横行していた。 納車テイは営業本部の指示で行われるもののほか、各販売店の判断によって行われるケースもあった。また、バイク事業を担う子会社のチャンピオン76(以下CH社)でも、納車テイが行われていたという。 ― 引用終わり ― 2024年3月1日、宇佐美鉱油(本社・愛知県津島市)は、不適切会計処理が問題となったGS社を株式公開買い付け(TOB)などにより完全子会社とする方針を発表した。宇佐美は4~5月にTOBを2段階で行う。1回目は筆頭株主である加藤 久統 社長から株式を取得し、個人株主からは一株850円で取得する。TOBに応じない株主からは「スクイーズアウト」(締め出し)で強制的に株を買い取り、完全子会社する。 2024年3月29日に発表された、GS社の2023年9月期決算の純損益は35億円の赤字、6億円超の債務超過。 GS社は宇佐美鉱油によるTOBに賛同を表しており、多くの株主も同意することだろう。 債務超過も 不正影響で延期の決算 江口英佑 2024年3月29日 朝日新聞 中古車販売のグッドスピード(GS)は29日、納車前の車を売り上げに先行計上するなどの不正で、延期していた2023年9月期決算を発表した。純損益は35億円の赤字(前期は3億円の黒字)だった。同期末時点で6億円余りの債務超過に陥っている。 売上高は644億円(前年比14・6%増)、営業損益は11億円の赤字(前期は8億円の黒字)だった。販売台数が伸び悩んだことや、店舗が閉店したことによる減損損失が響いた。 また、過去約3年間の決算の訂正も明らかにした。訂正による純利益の影響額は、21年9月期が2億3千万円減、22年9月期が7500万円減、22年10月~23年6月期が4億9千万円減だったとした。 ― 引用終わり ― お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年04月10日 06時00分11秒
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