テーマ:旅客機大好き!(156)
カテゴリ:航空事故
ボーイングは2000年代中頃、株主優先、利益重視の経営改革により株価が回復した。 近年、技術力より経営利益を重視するようになったとされている。新型コロナ禍中に大勢解雇した技能者の再雇用、確保が進んでいないことも、機体の製造に起因する事故が起きる前から指摘されていた。 2020年3月6日、米議会下院の運輸・インフラ委員会は、米ボーイングの小型機「737MAX」の2度の墜落事故に関する調査報告書を公表した。 システム面の技術的な欠陥に加え、ボーイングの隠蔽体質が墜落事故を招いたと同社を厳しく批判した。 2021年1月7日、 ボーイング737MAXが起こした2度の墜落事故を巡り、米司法省は、ボーイングが罰金など総額約25億ドル(約2600億円)を支払うことで合意したと発表した。事故原因となったソフトウエアの欠陥を隠蔽し、安全審査を担うFAA(米連邦航空局)を欺いたと認定した。 2023年12月28日、ボーイングは、「737MAX」の方向舵制御システムにボルトの緩みが生じている恐れがあるとして、航空各社に点検を要請した。対象は1370機。ボーイングは737MAXの運航再開後、安全確認を強化していると主張してきたが、ボルトの問題が見過ごされたのは企業体質が改善していない証拠だと指摘する声が上がった。 2024年1月5日、アラスカ航空のボーイング737 MAX9(737-9)のドアプラグが離陸直後に脱落した。 事故後、FAA(米国連邦航空局)が実施した737 MAXの製造工程の監査で、89件中33件が不合格だったことがわかり、ニューヨーク・タイムズが3月11日に報じた。 米サウスカロライナ州にあるボーイングのノースチャールストン工場で品質管理者として働き、製造工程の問題点を内部告発したジョン・バーネット氏(62)が3月9日、チャールストンで遺体となって発見されたことをBBCが11日に報じた。 ボーイングのずさんな品質管理体制について 2024年3月12日 sky-budget ボーイングの品質管理体制について内部告発した元従業員が死亡して見つかったとBBCが報じました。 死亡が確認されたのは、ボーイングに32年間務めた元従業員で、品質管理マネージャーとしても働いていたJohn Barnett氏となり、 トラックの中で死亡しているのが見つかりました。銃を使った自殺とみられています。 同氏は、ボーイングのずさんな生産体制を2019年に内部告発した人物となり、納期を間に合わせるために、規格外の部品を使っていたことや、一部の酸素マスクに不具合の可能性が高く、経営陣に伝えたものの対処されなかったことなどを明らかにしていました。 同氏はこの内部告発に関わる審議が継続中となっており、この審議に現れなかったため捜索したところ死亡しているのが確認されました。 ― 引用終わり ― 3月24日、FAAのマイケル・ウィテカー長官は、「このプロセスで明らかになった品質管理上の問題が解決されたと我々が納得するまで、ボーイングからの生産拡大要請や、737 MAXの生産ライン増設の承認には応じない」との声明を発表した。 3月25日、ボーイングは、カルフーンCEOが2024年末に退任すると発表した。 エミレーツ航空のティム・クラーク社長は、ボーイングが現在の困難から脱却するのは、エンジニア出身の強力なリーダーが必要であるとの認識を示し、現経営陣にエンジンニア出身者が極端に少ないことが問題の一つであるとした。 2024年2月に行われたシンガポール航空ショーで、ボーイングは屋内ブースを構えたものの、旅客機の実機展示は見送った。 ボーイングの近未来が危ぶまれる情勢下、7月の英・ファンボロー航空ショーでボーイングが実機展示するかどうかが注目されている。 異例の「航空ショー2連続欠席」はマズイ理由 第三国のライバルは勝負に出た 2024/5/7 乗りものニュース 2024年7月に、イギリスで世界最大の航空ショーのひとつである「ファンボロー航空ショー」が実施されます。ここで注目されるのが、米国の大手航空機メーカー、ボーイングの動向です。それは同社の“欠席”が2回続くかどうか、ということです。 ボーイングは、2024年2月に行われたシンガポール航空ショーで、屋内ブースを構えたものの、旅客機の実機展示は見送りました。欧州やアジアで開かれる航空トレード・ショーでの実機展示は、巨大メーカーであるほどなかば“義務”です。メーカーにとっても、いわゆるテスト機カラーの自社機を展示することが、開発力や進捗具合のアピールにもなるのです。 ボーイングもこの例にもれず、2023年6月のパリ航空ショーで青色の曲線を描いた自社機カラーをまとった開発中の新型機「737-10」「777-9」を展示し、777-9は11月のドバイ航空ショーでも展示飛行を披露しています。 そのような同社がシンガポール、ファンボローと2度連続で展示を見送るとなれば、異例の事態といえるでしょう。 同社がシンガポールで展示中止を決断した契機は、航空ショー直前の2024年1月5日に、アラスカ航空の737-9でドアプラグが吹き飛ぶ事故が起きたことです。このことで、737-9をはじめとする同社の主力製品のひとつ「737MAX」シリーズは減産を強いられています。 そして、1月31日に発表した、2023年12月期決算の最終損益は22億4200万ドルの赤字に。最終赤字は5年連続とされ、かつての民間航空機の覇者である同社が、勢いを失っている状況です。
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最終更新日
2024年05月15日 06時00分14秒
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