テーマ:食べ物あれこれ(49818)
カテゴリ:京都のニュース
2016年10月3日 京都新聞ホームページより
京都府亀岡市薭田野町で産出される国天然記念物の桜石にちなんだ和菓子「さくら石」を作ってきた地元の店舗がこのほど閉店した。3代目で、最後の店主となった小瀬清さん(89)を60年以上支えてきたのは、太平洋戦争中に軍属として働いた東京で桜石を偶然見て募ったふるさとへの思いだった。 ■戦時中の故郷へ思いが生んだ素朴な味 和菓子店は「小瀬甘開堂」。小瀬さんは亀岡農学校を卒業後、17歳で陸軍気象部に入り、東京へ赴任した。全国から送られてくる気象情報の暗号をひたすら解読した。 戦局が悪化する中、国立科学博物館で桜石を目にして無性に亀岡が懐かしくなった。帰郷するため、「わざと『おばあさん危篤』という電報を打つように亀岡の家族に頼んだんや」。亀岡駅から歩いて帰る途中、地元の神蔵寺の山が見えた時、涙がこぼれ落ちた。 18歳で終戦を迎え、父の死をきっかけに24歳で店を継いだ。強烈にふるさとを思い出させてくれた桜石をモチーフに菓子を作ろうと決意し、「さくら石」を考案した。 白あんをメリケン粉などで作った皮で包み、木の棒で桜の花びら状にかたどって焼く。固めだが、ほんのりと甘い。素朴なおいしさが人気で、関東からも注文が入っていた。 10年ほど前の店舗建て替えを機に、商品をさくら石だけに絞った。小瀬さんが一つ一つ手作りし、妻が紙に包んでいたが「病気になってからは作る元気がなくなった」といい、7月に店を閉めた。 閉店を知らない客が、今でも訪れるといい、近所の人からも惜しむ声が出ているが「もう作ることはないなあ」。亀岡で愛された銘菓がまた一つ消えた。 ふるさと亀岡への思いから60年以上和菓子を作り続けた小瀬さん。店を閉めてからも「くせで帽子をかぶってしまう」と笑う(亀岡市薭田野町) 亀岡への思いが詰まった和菓子「さくら石」 よろしかったらぽちっとお願いします。 にほんブログ村 _____________________________________________________ 「京都のニュース」カテゴリー http://plaza.rakuten.co.jp/saaikuzo/diary/ctgylist/?ctgy=20 「京都の行事・お祭り案内」カテゴリー http://plaza.rakuten.co.jp/saaikuzo/diary/ctgylist/?ctgy=32 「京都検定過去問」カテゴリー http://plaza.rakuten.co.jp/saaikuzo/diary/ctgylist/?ctgy=28 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019/05/03 10:18:08 AM
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