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グリフイス@ Re:フレンディーでキャンプに行ったものの(04/18) 良いですね。最高じゃないですか。ひとり…
turu164@ Re[1]:キックスピンドルのオイルシール交換(04/14) levin15412さんへ そうなのです。キャンプ…
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turu164@ Re:デミオのフォーン交換(04/06) 近いうちにツインホーンに替えると思いま…
銀線名人ぬかしんぼ@ Re:デミオのフォーン交換(04/06) 私も同じくそういう事がありましたね。 …
2010.11.21
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カテゴリ:Community
12月も半ばを過ぎると、早くから入校していた精鋭達が教官の最終審査に合格して満を持し、野武士となって免許試験場に放たれ一発試験に挑む次期となった。大型二輪は10人連続だが、普通二輪は8人連続である。数人が纏まって、教官の運転するオンボロ護送車で試験場まで運ばれるのである。
私と同世代と覚しき者(これを仮にオジントリオと呼ぶ事にする。)が3名程いたが、皆一同に心から野武士の健闘を祈った。第1回の挑戦は、全員一発合格。オジントリオに安堵のため息が広がる。あれほど練習したのだ、まあ当然と言えば当然である。しかし、合格者が出るという事は、自分の死刑台への道が一歩一歩近づいている事になるのだ。思わず身震いしてチビリそうになる。
野武士達は英雄となり、交付されたばかりの免許証を持って帰って来た。感想を聞いてみると一番危なかったのは意外にも検定前に行うバイクの8の字引き回しだったそうである。何じゃそれは。検定の前には、大型バイクが倒れた時や、故障の時にもキチンと扱えるかどうか試すために、引き起こしと引き回しが行われる。ボロボロのナナハンだったそうであるが、このバイクの前後輪共空気を半分くらい抜いてあるのだそうで、押して歩くのに重い上に、動きが悪い。8の字で倒しそうになった。あれは気を付けろ。とアドバイスされる。運転免許試験場ともあろう所が、整備不良のバイクで試験をするとは何事だ。と、ここでわめいても仕方がない。全てはお上が決めた事。しかし、また不安材料が1つ増えた。
そんなある日、司令部から乗員1名玉砕との第1報が入る。その場の空気が一瞬にして凍り付いた。まさか。詳細はどうなっているのだ。情報が錯綜して正確な事がわからない。伝令は何をやっているのだ。落ちるとしたら、累積の点数オーバーは絶対無い。一発アウトだ。スラロームのパイロンに当たったか。いや、クランクか。まさか、一本橋か。第2報が待ちどうしい。
第2報が来た。玉砕は普通二輪で急制動。きゅーせいどぉ~。何で。ひょっとしてフロントがロックして転倒。まさか~。そんなドジを踏むような野武士はいない。
どういうこっちゃ。訳わからん。詳細な話しを聞くと、こうだ。時速40キロ超えで急制動に突入。美しいフォームで楽々停止線手前でストップ。完璧と思ったところ、無線にもう一度やって下さい。の指示。再度美しく決めた瞬間検定中止の指示があったとの事。なんじゃそりゃー。どないなっとんねん。
問題は、制動開始線らしい。ここでは制動開始線の真上でブレーキングの練習をしていたため、その通りにしたら、試験場では制動開始線をフロントタイヤが過ぎてからブレーキングをしないとダメらしい。という事であった。何と不理尽な。オジントリオは言葉も出ない。ほんの10センチが命取りになったのである。
恐るべしお上の検定。この事件は、我々オジントリオを更にビビらせるに十分な出来事であった。





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Last updated  2016.07.07 09:01:02
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