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銀線名人ぬかしんぼ@ Re:デミオのフォーン交換(04/06) 私も同じくそういう事がありましたね。 …
2022.05.10
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カテゴリ:HONDA XLR250R

フロントフォークの組み立てはTL系のバイクでやっていたので、それが仇と成りついその通りにやってしまったのだ。何も考えずにアウターチューブにガイドブッシュをマイナスドライバーとハンマーを使って打ち込み、バックアップリングを取り付け、シートパイプを入れて底部のソケットボルトを電動インパクトで締め付け、インナーチューブを挿し込もうとした所でハッと気づいた。インナーチューブの先に付いているスライダーブッシュはガイドブッシュより径が大きい事を忘れていたのだ。一瞬で血の気が引いた。
アウターチューブに打ち込んだガイドブッシュを取り外す事が出来なくなったのだ。ガイドブッシュを抜くにはアウターチューブの中に挿入したインナーチューブの先端にあるスライダーブッシュをガイドブッシュにスライダーハンマーの如くぶつけて抜くしか方法が無い。そのインナーチューブは外したままになっているのだ。やっちまった。これはえらい事である。事の重大さがハッキリするにつれ、口の中がカラカラとなり目まいがしそうになる。
何とか方法はないかと考えながら取り敢えずシートパイプを取り外そうと底部のソケットボルトを片手で持った電動インパクトで緩めたら次の悲劇が起こった。一瞬で嫌な感触が手に伝わって来たのだ。ナメた。ソケットボルトの内六角の角をナメてしまったのだ。しかし一瞬だから大丈夫かもしれないと思い、今度は慎重に両手でキッチリ差し込み祈るようにしてインパクトのスイッチを入れるが六角ビットは虚しく空回りするだけだ。ダメだ。致命的なミスを犯した事に気づき心臓がバクバク鳴った。ここは慎重にやらなければならない箇所と言う事は分かっていた筈なのに…。二重にミスをやらかしてしまった。動揺を隠せないままに立ち上がったらインパクトのコードに足を引っ掛けインパクトがフロントフォークに当たり、フォークが足下に置いていた排出したフォークオイルが入ったボウルの上に落下。ボウルのオイルが辺り一面に飛び散りえらい事になってしまった。もう死にたい。一つ歯車が狂うと負の連鎖となり悪い事が次々と起こってしまう。ここらで気を落ち着けなければと、負の連鎖を断ち切るべく掃除に専念。
さて、これからどうする。インパクトで締め付けられているボルトはネジザウルスを使っても緩むものではない。しかもアウターチューブの底部は凹みがありその中央にボルトがあるので、切断グラインダーを使う事もできずタガネを使う取っかかりも作れない。どうしようかと色々と考えたが最後の手段は潰れた頭にボルトを溶接して電動インパクトで緩める手しか思いつかないが、溶接が上手くできるかどうか自信がない。それでもこの状態で何とかならないものかと未練がましく、インパクトからビットを抜いて、潰れたボルト穴に突っ込みハンマーで叩き込み、インパクトのスイッチを入れると、何と!奇跡が起こりボルトが緩んだ。神だ。神が降臨されたのだ。やれやれ冷や汗ものである。直ぐにホームセンターに走りM8/25ミリ頭部6ミリ角のキャップボルト2本を買ってきた。
しかし、これで難局を脱した訳ではない。ガイドブッシュの取り出しという大難局が待ち受けているのだ。シートパイプを抜いてアウターチューブの中を覗くと、段差になった内部にガイドブッシュがキッチリと面一で嵌まっているので上から掴む事は出来ないし、インナーチューブが外されている状態では下側から押し出す事も出来ない。お手上げである。新たに中古のフロントフォークを買うしか方法はないかも知れない。と落ち込みながら考えた。鉄鋸の歯でガイドブッシュを切断する方法は途方も無い時間が掛かる上に内部を傷付ける確率大であるので却下。ガイドブッシュをよく観察してみるとガイドブッシュには切れ目があり、アウターチューブに圧入されてから抜けないようにテンションが掛かるようになっている。更にガイドブッシュの下側には少しの隙間があるのを発見した。早速、先の丸まったタイヤレバーをガイドブッシュの下側に引っ掛けてみると何とか掛かることが分かったので、アウターチューブの口に古チューブの養生をして、テコの原理で渾身の力を込めてレバーを押し下げると僅かだがガイドブッシュが浮いて来た。一筋の光明が見えて来たのだ。天は我を見放した訳ではなかったようである。慎重に時間を掛けてガイドブッシュの円周に沿って少しずつ持ち上げて行くと半分位持ち上がって来た。よしよしもう大丈夫だ。しかしここで安心するとまた足下をすくわれ何か起こりそうな気がするので最後まで気を抜かずに頑張って何とか。やっと。取り出す事に成功した。何事も諦めてはならない。やればできるもである。これでフロントフォークを買わずに済んだ。
今度は間違えないように、アウターにインナーチューブを先に突っ込み、ガイドブッシュを打ち込むのだが、今度はインナーパイプがあるのでドライバーでは打ち込みにくいし、オイルシールを打ち込むにも何か治具が必要である。オイルシールを打ち込むには専用工具があるようだが、インナーパイプより少し径が大きくアウターパイプより少し径が小さなパイプがあれば何とかなりそうなので適当なパイプを探してみたら、単管パイプがピッタリだった。
早速、インナーパイプに養生のテープを貼って、ガイドブッシュにバックアップリングを乗せて単管パイプを使って打ち込む。バックアップリングを外してガイドブッシュの深さを確認して、バックアップリングを元に戻し、いよいよオイルシールを慎重に打ち込んで行く。ストッパーリングの溝が均等に現れたら打ち込み完了である。ストッパーリングを取り付けダストカバーを嵌め込んで全て完了である。後はシートパイプの先端にオイルロックピースを挿し込んでスプリングと共にインナーパイプに挿し込んでアウターチューブの底部のソケットボルトを締めるだけとなった。ソケットボルトを挿し込んでみるとシートパイプに届いていない?オイルロックピースが途中で引っ掛かっているのかもと思い、揺すったり、出し入れしてみたりしたが、どうやってもソケットボルトが届かない。嫌な予感がする。試しにオイルロックピースを外してシートパイプを挿入してみると、ソケットボルトがちゃんと届く。オイルロックピースを取り付けると届かない。インナーパイプの底部は穴が開いており、シートパイプが貫通する事は確認しているが、オイルロックピースが通るかどうかまでは未確認だった。もしかして、オイルロックピースはインナーチューブの穴径より大きい?先に入れて置かないとダメ?そう言えば分解した時にアウターチューブの一番底にあったのを思い出した。段々と不安が増幅して行く。負の連鎖は断ち切れていなかったのか。普通の人間なら2度ならず3度も失敗する事はあり得ないが、私は本当に3度目の失敗をしてしまったのだろうか?落胆しながらも、行った手順を思い返してみるも、頭がぐちゃぐちゃになって分からなくなってしまった。フロントフォークはアウターにインナーを通し、インナーにシートパイプを通す3重構造になっているので、頭がついて行けないのだ。3桁の数字の暗算はもはや出来ない頭になってしまっている。朧気な記憶を頼りに考えても仕方が無い。意を決して右側のフロントフォークをバラしてみる事にした。右側はオイル漏れもないので、このままにしておこうと思っていたのであるが、組み立て間違いではないかも知れないのでそれを確認するためにもこの目で見てみたいと分解を決意したのだ。
分解は一度やっているので、手順通り要領よく出来たが、オイルを抜いてビックリ。こちらのフォークはオイルが灰色に変色してドロドロ、しかも容量が極端に少なく左側の半分強ほどしか入っていなかった。恐らく新車時から一度も交換していないと思われる酷さである。しかし、トラブルのお蔭で確認できた事は良かった。やはり、オイルシールを交換する時は左右同時に行うべきである事を痛感した。
予めダストシールとストッパーリングを外して置き、インナーチューブも数回ゴンゴンとやるだけで簡単に抜けたので、いよいよシートパイプを抜いてオイルロックピースを確認すると、やはりインナーチューブの穴径よりも大きく、インナーチューブの先に嵌まるようになっていた。撃沈である。左側のフロントフォークはもう一度バラさなくてはならない。しかもバラすとオイルシールはもう使えない。フォークを2本バラしたので、オイルシールが1ヶ足りない。この暗算は直ぐにできたが、もう1ヶ買い直さないと先に進めない事が確定した。もうこれ以上は作業が進まないので、ここでストップ。傷心の内にすごすごとドンキーべースから引き揚げ、ワラビとタケノコの煮物をアテに350㎜Lのキリン一番絞りと清酒3合で溜飲を下げるしかない我が身が不憫であった。

中華製のオイルシールと今回は使用しないダストシール

頭が潰れたソケットボルトとホームセンターで買ったキャップボルト

アウターフォークに嵌め込む前のガイドブッシュとバックアップリング

単管パイプとの接触があった時の養生のためのテープを巻いたインナーパイプ

単管パイプを使ってガイドブッシュとオイルシールを打ち込む

シートパイプの先に嵌まったオイルロックピース

シートパイプから外したオイルロックピース

インナーチューブの先端






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Last updated  2022.05.10 06:02:39
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