今年のことば 総括として
「近いうちに国民に信を問う」 自民、公明に近いうちに解散すると約束した野田首相。「正気の沙汰ではない。法律を守る気のない人たちが、オスプレイを操縦するのかと思うと、沖縄の人の心は全く離れる」 米兵二人が集団暴行容疑で逮捕され、仲井間弘多沖縄県知事。「自分は手術がうまくいかない。いつも『じゃまなか』と言われてました。野球だと三割で大打者だが、研究は一割打者なら大成功。笑顔で迎えてくれる家族がなければ研究は続けられなかった」 ノーベル医学生理学賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授。「事故は各国のエネルギー政策に大きな影響を与えた。こういう時は独立した国際的な委員会が必要だ。日本という国の信頼失墜を止めるには、極めてオープンにやるべきだと考えた」 国会事故調で黒川清委員長。「政府は日本人から故郷を奪った。小さい国土にふさわしい規模で生まれてよかったと思う国にしなくては」 「さようなら原発10万人集会」で作家の沢地久枝さん。「テクニックより本来持っている機能が高いと褒めてくださる男性が多かったです」 連続不審死事件の地裁公判で、木嶋佳苗被告。「我が国の安全保障に資する」 原子力基本法にこっそり加えられた一文。「福島原発事故が収束していないのに、大飯の再稼働を決めたのは世界や歴史に対する恥だ」 大飯原発の再稼働に反発し、民主党を離党した谷岡郁子参院議員。「自民党に対し、完全に信頼が戻っているわけではない。政治全般に国民の厳しい目が続いている」 就任後初の記者会見で安倍晋三首相。「差別表現をめぐる問題はいつも議論自体が封印され、タブー化されてきた。『週刊朝日』事件も謝罪は何度もされたが、何が問題だったのかいまだにわからないという声が多い。言論の敗北なのかも知れない」 佐野眞一氏の連載中止事件に対し月刊「創」編集長・篠田博之。