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テーマ:カラスの行動観察(22)
カテゴリ:カラスっておもしろい
カラスっておもしろい③ 知恵者 道具をつくる
杉田 昭栄 さて、先週までは、カラスの子育てのほほえましい親子の姿、また自然界の中で命を育む困難へ直面する姿を紹介した。先週の駅構内に営巣したカラスの雛はなんとも切ない結果になってしまったが、似た状況になっても逆に「やった、やっぱり知恵者」と思うくらい、うまく子を育てることもある。 これは、自然豊かな河川の中州で観察したカラスの親子の話である。 写真1 成長して空を飛べるようになった子ガラス 写真2 貯食するカラス 子を見捨てず 巣立ちが近い子ガラスが嵐で全部巣から振り落とされた。飛翔力がまだない育ちの時期であった。中州だから犬猫の心配はない。子ガラスたち4羽は中州の草むらに身を隠し生きている。親ガラスは地上の子をちゃんと見守るのである。 子ガラスがまだまだ生きる生命力があると思えば、親ガラスは見捨てるどころか、地上の子ガラスにセッセと餌を運ぶ。こうして、餌を運ばれた雛ガラスは少しずつ力をつけ、まずは低い枝に飛び移り、さらに力がつくと、次の高い枝に飛び移る。(写真1)親も、逆境に落ちた子を見捨てず、少しずつ力のつく段階に合わせて高い枝へと徐々に誘導するのである。 前回あまりにも残念なことを書いたので、こんなことも多くあることを伝え、育ったカラスの賢さに話題を変える。 カラスの知的な行動として道路にクルミを置き車に礫かせて殻を割る行為、余分な餌を隠して保存する貯食する行為などが知られている。(写真2) 一方、外国では餌の昆虫を穴から引き出す道具をつくる、カレドニアガラスも広く知られている。実はこのカラス、嗜のとどかない器の水面に浮かんでいる餌を器の水かさを上げ餌にたどり着くことや、針金でフックをつくり、それで餌を吊り上げる思考もできる。(図1、2) さて、外国のカラスばかりでなく日本のカラスの知力について著者の研究室が行った実験で紹介していく。 図1 シリンダーに重りを入れ水かさを上げ、餌を取ろうとしているカラス 図2 針金の先端を曲げて作った“道具”で筒の中のモノを引っ張り上げるカラス 人の顔の一部を隠してカラスが認識できるかを実験 顔写真の識別 著者らは顔写真の識別実験を行うことが多い。したがって、顔写真AさんとBさんや他の顔写真の識別ができることは、さまざまな機会で紹介している。本稿では、目や口など顔の一部をマスキングしても識別ができたことを紹介する。 マスキングしない場合は、10回試行中で9~10回は餌の入っている正解の顔写真を選べたことは当然である。ところが、一度覚えると、マスキングしても、10回試行中で9~10回は餌の入っている正解の写真を選ぶことができるのである。 このように顔の部分的な情報からカラスが判断するポイントとして目と鼻、あるいは口と目など考えられるが、組み合わせを含めこの研究は現在も進行中である。面白いことに、写真のように6組の写真の組み合わせのうちで顔を3分割した最後の組み合わせでは、学習が成立しなかった。このことから、各部位とともに輪郭などの要素も識別情報には重要と考えられる。 人間の顔を認識するかどうかは、アメリカガラスでも報告されている。 たとえば、カラスに攻撃的な人の顔については直接攻撃された経験を有するカラス以外に、同じ地域のカラスや攻撃されたカラスの子にも、その人が有害であることが認識されるのである。 こうしてみると、認識からコミュニケーション、さらには論理的思考で道具を考えるなど、カラスの知的行動は生態学、動物行動学の面から見てもまだ奥が深い。 (宇都宮大学名誉教授) (金曜掲載) 「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年9月21日付掲載 カラスは、道具を使ったり、マスキングした人間の顔を見分けたり、かなり賢いのですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年09月29日 14時18分59秒
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