テーマ:政治について(19803)
カテゴリ:政について
1月16日、中国との関係から注目度が高かった台湾総統選挙が行われた。 選挙結果は予想通り、民進党の大勝利。 台湾選挙 :国民党、高雄・台南などでは「議席ゼロ」に 総統選も議員選も総崩れ 2016年1月17日 サーチナ 台湾で16日に行われた正副総統と立法院委員(国会議員)選挙で、国民党は歴史的な大敗北を喫した。議員選挙では、台北市では比較的善戦したものの、高雄、台南といった南部主要都市では「議席数ゼロ」になった。 総統選では、民進党主席(党首)の蔡英文候補(陳建仁・副総統候補とのペア)に、民進党候補として過去最高の56.1%の得票率を許した。 国民党主席の朱立倫候補(王如玄候補とのペア)の得票率は31.0%と、国民党にとっての分裂選挙となった2000年の総統選挙を除き、最も低い得票率だった。 2000年には国民党が23.1%、同党から出て個人で立候補した宋楚瑜候補が36.8%の得票率を得た。宋候補は対中政策で、将来における統一を念頭に置く考えでは国民党とほぼ同じだ。宋候補はその後、親民党を結成した。 2000年の総統選では、民進党が「敵失」のおかげで、39.3%とさして高くない得票率でありまながら勝利し、陳水扁政権を誕生させることができた。しかし今回の総統選では、国民党と親民党の得票率を合計しても約44%で、民進党の56.1%にかなり水を開けられた。 …(略)… 民進党(民主進歩党)の蔡 英文氏は1956年8月31日、屏東県生まれ、59歳。 穏健独立派とされる。 民主進歩党主席で元中華民国行政院副院長。 国民党政権下の1990年代に、経済部の国際経済組織首席法律顧問、経済部貿易調査委員会委員などを歴任。 蔡氏は台湾初の女性総統となるが、民進党の有力者で2012年まで代理主席だった、台湾第二の都市、高雄の陳菊市長も女性。 総統選、立法院選とも民進党の勝利となったが、改選された立法委員が就任する2月1日から新総統就任の5月20日の間、国民党の総統と多数派の民進党の立法委員というねじれ状態が続く。 民主進歩党 日本語ページ 国民党の惨敗は「負けに不思議の負けなし」の言葉通りの結果。 近年台湾では経済の著しい成長とともに貧富の差が大きく拡大。 所得がそれほど伸びない中、台北市内の不動産はバブル状態で庶民は台北市内に住むことができなくなり、新北市などの台北に隣接する市が巨大なベッドタウンと化した。 2014年11月、今回の総統選の前哨戦とされた統一地方選が行われた。 増税策、党内権力闘争、中国との性急な対中融和策などで馬英九総統の指導力は大きく低下。 与党の国民党は地盤としてきた台北市と台中市の2つの市長ポストを失い、大敗した。 本省人が多く住む高雄市、台南市などでは民進党が順当な勝利。 台北、新北、台中、台南、高雄、桃園など人口200万人を超え、選挙に大きな影響がある直轄6市の市長は、民進党4、無所属1。 国民党の直轄市市長は新北市だけとなった。 統一地方選以降、支持の回復につながる政策を打ち出せなかった国民党は、庶民からソッポをむかれ、今回の総統選で敗退したということ。 台湾の国会にあたる立法院委員選挙も総統選と同様の結果。 定数113議席のうち、民進党68、国民党(中国国民党)35。 ひまわり学連から派生した、急進独立派の時代力量は5議席にとどまった。 元国民党幹事長の宋楚瑜氏が結成した親民党は3議席。 総統選挙および立法委員選挙結果発表 台湾駐日経済代表処 シンガポールと異なり中国という足枷があるものの、今後台湾には新たな成長段階をむかえて欲しい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年01月19日 06時53分35秒
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