テーマ:ローマ(18)
カテゴリ:読書
漫画家のヤマザキマリ氏は1967年4月20日生まれ、満50歳。 4月22日、三重県津市で行われた講演会に参加。 予約制の会場は満員札止め。 「あんな話をどうして思いついたのかをいつも聞かれる」といったあたりから話は始まる。 その経緯が人生の来し方とともに語られる。 意思表示、させられたこと、旅、出会い、してきたことの点が見事に繋がる話が、まるで小説を読んでいるようで面白く、心地よい。 大きな構想、深い意図なしに生み出された『テルマエ・ロマエ』が、ヤマザキ氏の人生での経験、体験に深く根差したものであったことがよく分かった。 シリア、レバノンの古代ローマの遺跡を家族で訪れた経験が、二度とない貴重なものになってしまったことも知った。 大手誌で掲載を断られた『テルマエ・ロマエ』が、同じ時期にコミックビームで素直に掲載が決定し、その後数々の受賞作品となった話も、ご本人から聞くとあらためて快哉を叫びたくなる。 多数派が正義とは限らない。 2010年の受賞は、「書店員の選ぶマンガ大賞」とマンガ関係者と読者から推薦された単行本対象の「手塚治虫文化賞」。 大手(マンガの世界の大手)にできないことを他が支えることが、日本のマンガ文化の厚みとなっている。 日本の大手マンガ誌に掲載されなくとも、『テルマエ・ロマエ』は、2013年仏アングレーム国際漫画祭にノミネート、2013年米アイズナー賞アジア部門ノミネートと、米仏にも通じる作品。 「私とイタリアとテルマエ・ロマエ」を開催します! 三重県生涯学習センターでは、その年度の事業の幕開けを記念し、著名な文化人をお招きして、ご自身の独創的な活動や人生観などについてお話しいただく「三重のまなび講演会」を開催しています。 平成29年度は、人気漫画『テルマエ・ロマエ』の原作者であるヤマザキマリさんをお迎えし、漫画の制作秘話やイタリアの魅力、またご自身の生き方についてもお話しいただきます。 日 時 平成29年4月22日(土曜日) 14時00分開講(開場13時00分) 会 場 三重県文化会館 中ホール (津市一身田上津部田1234 三重県総合文化センター内) 演 題 「私とイタリアとテルマエ・ロマエ」 (講師:ヤマザキマリさん) 受講料 全席自由 500円 ヤマザキマリ公式HP キリスト教のイタリアと古代ローマとの違い、八百万の神々がいて、風呂好きなど古代ローマと日本の共通点の話も、興味深かった。 今後も様々な作品に活かされ、発表されることを期待する。 三重県は伊勢と鳥羽周辺を2泊3日で訪れて、歴史と空気と風景に感銘を受け、時間を作りまた訪れたいと語っていた。 三重県生涯学習センター職員の皆さんにも、ありがとう。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年10月03日 07時12分27秒
コメント(0) | コメントを書く
[読書] カテゴリの最新記事
|
|