5433565 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

SAC.COM

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

バックナンバー

カレンダー

ニューストピックス

フリーページ

2017年12月20日
XML
テーマ:哲学・思想(191)
カテゴリ:読書
『荒ぶるスサノヲ、七変化』

     


 P185
「本覚思想」とはなにか

 「天台本覚論」とはなにか。
 じつはなかなか難渋な教義だが、仏教哲学者の田村芳郎
氏の研究をもとにして、できるだけわかりやすくまとめて
みよう。

 一般に天台本覚論(本覚思想)と呼ばれる教義は、平安時
代末期に天台宗内部から生み出されたもので、鎌倉時代以
降に最盛期を迎えたという。
 その内容は、煩悩と菩提、生死と涅槃、永遠と現在、本
質と現象といったような二元的に対立させる考え方を突破、
超越して「絶対不二」という境地を追求する教え、という
ことになる。

     


 最初の段階では、二元的に対立しているものは見かけ上の
ものにすぎず、その対立を超えた「仏」の普遍的な真理があ
ると考えられた。
 こうした二元的な対立を突破・超越した果てに、現実に降
り立つと、二元的様相の現実をそのまま絶対肯定していくこ
とになる。
 ここに「善悪不二」とか「邪正一如」という言い方も生ま
れてくるのである。
 さらにそれは日常生活そのものを肯定することで、人間が
欲望にまみれ苦しむ「煩悩」の状態が、そのまま悟りの境地
たる「菩提」の実現であるという「煩悩即菩提、無明即涅槃」
といったキャッチフレーズも生まれてくるのである。

     


 各々の思考の至るところは同じではないが、天台宗の本覚思
想が、思考様式として、ヘーゲルの弁証法それに類似している
ことに感心する。

 日本には「神も仏もあるものか」という表現で、「神」と
「仏」をいっしょくたにしているが、キリスト教の「神」も案
外近いところもあるようだ。

     





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2017年12月20日 18時00分19秒
コメント(0) | コメントを書く
[読書] カテゴリの最新記事


キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

Ta152R

Ta152R

お気に入りブログ

昭和レトロジャズバ… New! maki5417さん

東梅田駅下車 曽根… New! nkucchanさん

源氏物語〔2帖帚木 … New! Photo USMさん

ウニグモ 196ベンツ… New! 越前SRさん

日本語のお勉強 為谷 邦男さん

コメント新着

 maki5417@ Re:中国 重要閣僚解任連鎖 農村農業省(05/22) 5%成長は、立派だと思います。 少子高齢…
 aki@ Re:EV テスラ一強時代の終わり(04/20) この様な書込大変失礼致します。日本も当…
 maki5417@ Re:VW、新疆ウイグル自治区工場の閉鎖協議か(02/28) 強制労働の内容はどのようなものなのでし…
 Ta152R@ Re[1]:ダイハツ不正 2024年1月まで生産停止(12/27) maki5417さんへ 伝統ある企業で次々と不正…
 maki5417@ Re:ダイハツ不正 2024年1月まで生産停止(12/27) 非常に悪質な事例で、内部で不正が把握さ…

カテゴリ


© Rakuten Group, Inc.