テーマ:航空機(109)
カテゴリ:民間航空
先に中型旅客機(ナローボディ)を作り上げた中国とロシアがタッグを結成。 中国が胴体を製造。 ロシアが主翼とフィンと尾翼とエンジンを開発。 中華人民共和国の中国商用飛機(COMAC)とロシアの統一航空機製造会社(UAC)が共同でワイドボディ機を開発。 ロシアが企画・開発した航空機を一部中国で製造し、米欧寡占状態の大型旅客機市場に挑戦する。 第二次大戦後、大型機の航空機製造は収斂され続けた。 大型旅客機については米ボーイングとEU・エアバスの2社となった。 中国が絡むことで有利なのは、その国内市場の大きさ。 一帯一路で中国の支配下にある空域は大きく拡大。 中国とロシア、インドネシア、インドが組めば、地球の過半の人口がその空域下に収まる。 そこではFAA(米・連邦航空局)の型式認定の取得は無用。 独自で効率的な主翼と大型ジェットエンジンを開発する技術力のない中国を、ロシアが補う。 性能はエアバスやボーイングに匹敵 ―中国メディア 2019年8月25日 Record china 中国メディアの環球網は2019年8月23日付で、中国とロシアが共同開発するC929旅客機は、主要性能が最新のエアバス機やボーイング機に匹敵すると紹介する記事を掲載した。 記事はまず、C929向けエンジンのPD-35を開発するロシア企業の統一エンジン製造が、C929の最大離陸重量は245トンであることを明らかにしたと紹介。 中国が開発し現在試験飛行を行っているC919旅客機の最大離陸重量は72.5トンなので、C929は約3倍になるという。 記事は、C929のライバル機であるエアバス社のA330-900の最大離陸重量は251トン、ボーイング社のB787-9は247トンなので、C929は離陸重量について同等の性能と論じた。 これまでに発表された資料によると、C929は乗客280人を乗せ、航続距離は1万2000キロメートルという。記事は、A330-900は260~300人の乗客を乗せ航続距離は1万3400キロメートル、B787-9は296人の乗客を乗せ航続距離は1万4000キロメートルと紹介。 旅客機の場合、基本タイプに加えて胴体の長さを延長するなどで大型化したタイプも開発される場合がある。 記事は、C929の大型タイプが開発されれば、A330-900やB787-9を「全面的に超越」することになると論じた。 統一エンジン製造の幹部は、PD-35について、最大推力は35トンで、2027年には型式証明を取得する予定と説明。 統一エンジン製造はさらに強力なエンジンのPD-38も開発しており、C929の大型タイプの機体に使用するよう提案しているという。 記事によると、英国のロールスロイスはTret 7000エンジンで、米GEはGEnxエンジンで、C929への採用を狙っている。また、中国航空発動機集団も自社製エンジンでC929の「エンジン採用レース」に参加するという。 ― 引用終り ― 販売においては性能の比較も大事だが、旅客機は何より信頼性。 英米のエンジンを搭載すれば、一定の信頼性を確保できる。 大型旅客機製造業界は世界三局三つ巴の闘いの場と化す。
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最終更新日
2019年11月19日 08時41分56秒
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