テーマ:倉庫・運輸(145)
カテゴリ:物流 ロジスティクス
全日本トラック協会の調査によると、2019年度、貨物運送事業において黒字(営業利益)を出している事業者は37%。 調査対象全社の平均営業利益率はマイナス1.0%。 労働集約型でアナログの極みのトラック輸送は、参入障壁が低いため、常に中小業者の新規参入により過当競争を強いられてきた。 低水準の運賃は、ドライバーの労働条件の改善を阻み、長時間労働の規制強化により年収は低下。 少子化と運転免許制度の改正により新規ドライバーの供給が滞り、労働条件の改善だけでは解消不可能なドライバー不足が続いている。 これらの諸課題を解決するカギが「フィジカルインターネット」だという。 【フィジカルインターネットの課題を考える #3】 坂田良平(物流ジャーナリスト) 2022/3/22 Merkmal … (略) … 冒頭、運送会社の大半が赤字であることを指摘した。原因の一つは、運送業界が中小企業の集合体であり、経営基盤が弱いことにある。 国内には、約6万2000社の運送会社があるが、71.6%が従業員が20人以下であり、従業員が1000人を超えるのはわずか68社、割合にして0.1%しかない。 運送事業が赤字化する原因は、企業個別に見ればさまざまな原因がある。だが、大局的に見れば、運送業界の構造に課題があることは明白だ。個々の企業における自助努力には限界があり、業界の仕組みを変えなければ、運送業界の赤字体質は改善できない。 現在の物流ビジネスは末期症状を呈し始めている。 物流危機をこのまま放置すれば、物流コストはさらに上昇し、私たちの生活と日本経済に少しずつ、しかし確実に深刻な影響を及ぼす。 この病巣は、生半可な治療では完治しない。 だから、自動運転・無人運転トラックや、自動倉庫・無人倉庫、もしくはロボットの活用などの物流DXとともに、フィジカルインターネットのような変革が求められるのだ。 ― 引用終り ― 記事で、物流改革の決め手はフィジカルインターネットの実現としている。 フィジカルインターネットは、インターネットの仕組み、とりわけ、シェアリング(共有)とコネクト(連携)を物流システムに組み込むことで、荷主間にある壁、物流事業者間にある壁、運べる/運べない貨物の壁などを取り除くことで輸送効率を引上げ、最適化されたオープンな物流ネットワークを実現する。
トラック物流の最適化には、AIが最適解を導いてくれるにせよ、長めの時間と、多くの知恵の集約が必要と見受けられる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年03月31日 16時00分06秒
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