テーマ:外交(31)
カテゴリ:政について
6月1日、フィリピンの沿岸警備隊は、ルソン島のバターン州沖で、日本の海上保安庁、米国の沿岸警備隊と合同訓練を行った。極東情勢が熱い。沿岸警備隊は国際的に「軍」の扱いとなっている。
2023年6月2日、アジアや欧米の防衛担当の閣僚らが地域の安全保障の課題について議論する「アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)」がシンガポールで始まった。2日の晩さん会では、オーストラリアのアルバニージー首相が講演し、中国との対話を模索するアメリカへの支持を表明した上で「力による一方的な現状変更の試みは、台湾、南シナ海などどこであろうと、衝突のリスクがあることは明らかだ」と述べ、この地域で海洋進出の動きを強める中国をけん制した。 3日、ウクライナのレズニコフ国防相が、欧州の安全保障環境について講演した。ロシアによる侵略を巡って、中国が停戦の仲介に乗り出していることについて、「必要ない」と述べた。国際社会に戦闘継続に向けた支援を呼びかけた。 10日、岸田総理大臣が基調講演を行った。 講演で下記の5本柱からなる「平和のための岸田ビジョン」を発表し、日本は外交・安全保障面での役割を強化していくことを宣言した。 (1)ルールに基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化。特に「自由で開かれたインド太平洋」の新たな展開。 (2)我が国自身の防衛力の抜本的強化、日米同盟の抑止力・対処力の一層の強化。有志国との安全保障協力の強化。 (3)「核兵器のない世界」に向けた現実的な取組の推進。 (4)国連安保理改革を始めとした国連の機能強化。 (5)経済安全保障など新しい分野での国際的連携の強化。 中国の李尚福国防相は、「中国とアメリカの対立は世界にとって苦痛だ」と述べ、アメリカとの対話に前向きな姿勢を示した。李国防相は演説で、「アメリカ軍との対話はオープンだ」と対話再開への意欲を示したが、安全保障会議に合わせて米国が中国に会談を打診したものの、中国が拒否したため直接対話は実現しなかった。 6月4日、日本の浜田防衛相が大活躍。 中国の李尚福国防相と初の対面会談を行い、防衛当局間が連絡を取り合う「ホットライン」を継続することで一致した。 浜田防衛相 李国防相と初の対面会談 2023年6月4日 FNNプライムオンライン … (略) … 浜田防衛相は、会談の冒頭で「尖閣諸島を含む東シナ海情勢や、わが国周辺海空域での中国側の軍事活動の活発化等、(日中には)安全保障上多くの懸念が存在する」と述べ、「懸念があるからこそ、率直な議論を重ねる努力が必要だ」と強調、李国防相も同様の考えを示したという。 李国防相は一方で、「中日関係を壊すことを避けるため、台湾独立勢力に誤ったメッセージを発信せず、台湾問題に手を出さないように」と述べ、日本側をけん制した。 2人が対面で会談するのはこれが初めてで、偶発的な衝突を防ぐため、今後もホットラインの継続や実務者レベルも含めた交流をしていくことで一致した。 中国・李尚福国防相「(日本との会談はどうだったか?)良かったです」 これに先立って行われた日米韓3カ国による防衛相会談では、北朝鮮のミサイル情報をリアルタイムで共有する仕組みの運用を年内に開始することが決まった。 また、北朝鮮が予告している2回目の軍事偵察衛星の打ち上げに備え、緊密な連携も確認した。 ― 引用終り ― 日韓関係では、2019年11月以来、3半年ぶりに防衛相会談が行われた。 レーダー照射問題 意見交わす 2023年6月4日 FNNプライムオンライン … (略) … 浜田防衛相と韓国のイ・ジョンソプ国防相は、4日午前から、2019年以来、3年半ぶりとなる日韓防衛相会談を行っている。 会談では、2018年に海上自衛隊の哨戒機が、韓国軍の駆逐艦からレーダーの照射を受けた問題をめぐり、意見が交わされているとみられる。 日韓の首脳間では関係改善が進む中、これまで日韓関係が冷え込む一因となった、防衛面での課題解決を探る議論になるとみられる。 そのうえで、「軍事偵察衛星」と称する、弾道ミサイル発射を引き続き計画する北朝鮮に対し、連携を確認するとみられる。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023年06月15日 06時00分10秒
コメント(0) | コメントを書く
[政について] カテゴリの最新記事
|
|