テーマ:旅客機大好き!(151)
カテゴリ:航空事故
2019年12月23日、米ボーイングは、デニス・ミューレンバーグCEOが同日付で退任したと発表した。 2度の墜落事故を起こした小型機「737MAX」の運航再開のめどが立たず、院世辞辞任した。 2020年1月13日付でデビッド・カルホーン会長が後任CEOに就任した。 2024年1月5日、アラスカ航空1282便ボーイングB737MAX9が離陸直後、機体後部の非常ドア設置予定部の脱落で急減圧が発生。同機は出発空港に引き返し、緊急着陸に成功した。乗客乗員177名は全員生存したが、複数の負傷者が発生した。 アラスカ航空は事故当日、保有する全65機の737 MAX 9を一時飛行停止した。 1月6日、FAA(米・連邦航空局)は非常ドア追設準備工事がなされた171機の737 MAX 9について、一時的な飛行停止および緊急点検を求める緊急耐空性改善命令(EAD:Emergency Airworthiness Directive)を発令した。 1月22日、FAAはMAXシリーズとは世代が違うNGシリーズのMAX9と同タイプドアプラグが設置されている737-900ERに関しても目視検査し、ドアが適切に固定されていることを確認する安全検査勧告(Safety Alert for Operators :SAFO)をだした。 2月9日、アラスカ航空のドア落下事故について、米運輸安全委員会(NTSB)のジェニファー・ホメンディ委員長は、ボーイングに「品質管理の問題」があると指摘し、同様の事故は「再び起こり得る」と述べた。 3月22日、米航空機大手ボーイングの取締役らは来週から、主要顧客である航空会社の経営トップと順次面談し、会合を重ねる予定だった。同社製品の安全と品質を巡る深刻な問題は、航空会社のビジネスにも打撃を与えており経営陣らは不満を募らせている。しかしこの会合にボーイングの経営トップ、デービッド・カルフーンCEOは出席しないことが、報じられた。 3月25日、カルフーンCEOが2024年末に退任すると発表された。 アラスカ航空機事故で引責か 2024年3月25日 共同通信 米航空機大手ボーイングは25日、カルフーン最高経営責任者(CEO)が2024年末に退任すると発表した。今年1月に米アラスカ航空が運航するボーイング製737の機体の一部が飛行中に吹き飛ぶ事故が発生。安全性への信頼が揺らいだことの責任を取って辞任するとみられる。 カルフーン氏は従業員向けの声明で「謙虚さと透明性をもって、この事故に対応し続けなければならない」と強調した。後任は未定。 ― 引用終わり ― ユーザーのためにも、株主のためにも、事故の再発防止に向けた企業体質づくりが重要なタスクであるCEOが、役に立っていないことが、アラスカ航空事故を検証したNTSBによって示された。 トップを挿げ替えなければ体質改革は全うできないとみられているが、トップが変わっても企業体質が安全優先に変わるかは不明。 737MAXシリーズの大量のバックオーダーを抱えたボーイングは、事故再発防止のための過度の収益追求体質を改革することを、開発から製造に至るまで世間に示さなければならなくなった。示すことができなければボーイングのバックオーダーはエアバスに移行することになる。 米当局トップ Ty Roush | Forbes Staff 2024年2月9日 Forbes 米アラスカ航空が運航していたボーイング製旅客機「737MAX-9」の機体から飛行中に「ドアプラグ」と呼ばれるパーツが吹き飛んだ1月の事故で、米運輸安全委員会(NTSB)のジェニファー・ホメンディ委員長はボーイングに「品質管理の問題」があると指摘し、同様の事故は「再び起こり得る」と述べた。 ボーイングに対しては批判の声が高まっている。 NTSBが6日に公表した事故調査の暫定報告書によると、事故機にはドアプラグを機体に固定するボルト4本がもともと取り付けられていなかった。 ホメンディは、同様の問題が再発する可能性はあるとCNNに語り、「こうしたことを二度と起こさないため」にNTSBは存在すると強調。ボルトを欠いた状態の機体がアラスカ航空に納入される事態は「あってはならなかった」とした。 ― 引用終わり ― お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年03月30日 06時00分10秒
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