テーマ:地球温暖化(20)
カテゴリ:環境・自然災害
世界の海面水温は、2023年3月に過去最高を記録して以来、1日も欠かさず記録を更新し続けている。 海面水温の異常によって、すでに地球の生態系に重大な問題が起きていることは間違いなさそうだ。 世界の海洋は人類が大気中に放出する余分な熱の約90%を吸収している。2023年の夏に太平洋に帯状の高温水域を形成したエルニーニョ現象の勢いはようやく衰えつつあるが、エルニーニョは世界的な海洋温暖化の大きな要因であると同時に、世界の気候に影響を及ぼすほど大量の熱を大気中に放出している。 2023年、世界の海洋は極度の異常現象に見舞われた。3月以降、世界各地の海面温度が急上昇し、過去の記録を更新し続けている。各地の海の水深2,000mまでの部分に蓄積された太陽熱の量は、2023年に過去最高を記録したという。 海洋の温暖化により、2024年猛暑になるとみられている。 海水温が1℃上昇すると、サンゴの白化減少が進行するとされる。 記録的な暑さで悪化 AFPBB News 2024年4月16日 19時16分 オーストラリアから米フロリダ半島まで世界各地のサンゴ礁が、数か月にわたる記録的な暑さで白化が進み、危機にひんしている。米海洋大気局(NOAA)が15日、衛星観測に基づき行っている熱ストレスモニタリングの結果を発表した。大規模な白化が発生するのは、ここ10年で2度目。 NOAAのデレク・マンゼロ(Derek Manzello )氏は「世界の海の温暖化が進むにつれ、サンゴの白化はより頻繁に、より深刻になっている。深刻な白化現象が長引くとサンゴが死滅し、サンゴ礁に依存して暮らしている人々にも打撃を与える」と警告した。 サンゴ礁の大規模な白化は、2023年初頭から米フロリダ半島、カリブ海、ブラジル、太平洋東部の熱帯、南太平洋、紅海、ペルシャ湾、オーストラリアのグレートバリアリーフ(Great Barrier Reef)など世界各地で確認されている。 ■世紀末に絶滅? 世界自然保護基金(WWF)によると、仕事や食生活の他、暴風雨や浸食からの海岸線保護などでサンゴ礁に依存している。また。海洋生物の4分の1以上がサンゴ礁を住みかとしている。 NOAAは、世界のサンゴ礁の30~50%は既に失われており、大胆な介入を行わなければ、今世紀末にはサンゴ礁が完全に消滅する可能性もあると警告している。 WWFのペペ・クラーク(Pepe Clarke)氏は「温暖化が1度進むごとに起きる危機を具体的、視覚的、現代的に示しているのがサンゴの白化だ。その規模と深刻さは、危険な気候変動が今まさに進んでいることを明確に示す証拠だ」と述べた。 サンゴを取り巻く環境および今後の見通しは厳しいが、NOAAはサンゴの白化に対する介入策が「大きく前進」していると説明する。そうした対策には、サンゴ苗をより深く冷たい場所へ移す、サンゴを保護するために日よけを設置するといったものが含まれる。 ― 引用終わり ― 海洋温度の過去最高記録は地球温暖化の深刻さを示唆している。 海水温の温暖化は海の生態系に大きな影響を与えている。移動できる魚類は生息域が北上。容易に移動できないサンゴ、海藻類は死滅していく。 2100年の夏の予想水温25度の実験で、タコの視力に関するタンパク質が有意に少なく生産されることが判明した。観察されていない生命現象、生育状況の温暖化による変化は、既に数多いのかもしれない。 水温25度で視力に関するタンパク質が減 豪大学で研究 よろず~ニュース 2024年4月16日 気候変動によって、タコが失明する可能性があることが分かってきた。新たな研究によると、現在のペースで海の温度が上昇し続けると、タコの目が見えなくなるリスクが生じるそうだ。 タコは生存のために視力に頼っていることから、目が見えなくなることは大問題となると研究者は指摘している。ちなみにタコの脳の70%は視力に関係したもので、コミュニケーションや天敵、獲物の察知に多大な貢献をしているという。 この研究は19度と22度という現在の気候に近いものと、2100年の夏の予想水温25度という3つの違った水温でタコの卵を調査したところ、25度の時は、視力に関するタンパク質が有意に少なく生産されることが判明した。 実験の共同著者でオーストラリア・アデレード大学の生物科学の研究者、ブロンウィン・ギランダース氏は「3度そこらの温度の違いだけで、生物の障害が始まることとなりました」と話した。 ― 引用終わり ―
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最終更新日
2024年04月25日 16時00分09秒
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