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カテゴリ:お笑いライブ
バイト。
昼食。吉野家、牛焼肉丼。ベローチェ。 「石原良純のこんなに楽しい気象予報士」、読了。小学館文庫。 タイトル、装丁からは想像もつかない文学的な筆致。さすが、石原慎太郎の息子。 池袋へ。 東京芸術劇場中ホール、志村けん一座旗揚げ公演「志村魂」。 「しむらだましい」ではなく、「しむらこん」と読む。演出、ラサール石井。主催、フジテレビジョン。 志村けんを生で観たことがなかったので、一度、観ておきたかった。 今でこそ、バラエティ番組でよく観かける志村けんだが、ある時期までは、自分のコント番組以外に出演することは極めてまれで、その素顔は謎に包まれていたことは、今となっては忘れているひとも多いだろう。 1996年秋に、レギュラー番組がゴールデンから撤退したことで、死亡説が流れるような存在だったということ。ずっと第一線で活躍しているようで、それなりに浮き沈みはある。 志村けんがきちんと評価されるようになったのは、せいぜいここ10年くらいの話だろうと思う。 客層。小さい子供を含む家族連れと、30代40代のサラリーマンのグループが混じっている光景はあまりないのではないか。マニアックな、または、特権的なムードは微塵もない。 ロビーでパンフレットを購入。及川奈央のプロフィール、ずいぶんと端折ってあるような。 2階席から観劇。 まず、御用人・ダチョウ倶楽部の3人が登場。居なくなった殿を探すという設定で、遅れてきた客をいじったりして盛り上げる。「ヤーッ!」のコール&レスポンス。「全員集合」で、まず、いかりや長介が出てきて「オイーッス!」ってやるのと同じ効果。 第1部「バカ殿様」で派手に幕開け。脚本、朝長浩之。家老、地井武男。腰元、山口もえ、くまきりあさ美、及川奈央など。 テレビでおなじみのセットに、「うれしいなぁ」などの「バカ殿」の定番ギャグ、盛りだくさん。テレビよりも動き回るのが舞台ならではか。 風呂場でオバケが出ているのにバカ殿が気がつかないシーン。「志村、うしろーっ!」って声が、客席のあちこちから飛ぶのには興奮。それこそ、大人から子供までが叫んでいる。これだけでも、生の舞台を体験する意味があったというものです。 オープニング映像。バスター・キートンなどの喜劇映画にバカ殿が闖入。思いのほか、スタイリッシュ。パンフによると、上田大樹の作。納得。 第2部「コントライブ」。脚本、朝長浩之、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、妹尾匡夫。どれが誰の作かは不明。 「食事と音楽」。食事中のBGMにより一変するムード。定番。娘役の小森未来、「TAKESHIS'」でも見せた新体操をここでも。殿からバカ殿まで。 「ボキボキ」。関節を鳴らす音でチンピラを威嚇。ギャグひとつでオチ。シンプル。 「つっぱり」。つっぱりと女学生が3組。1組目がフリで、あとがそれのパロディ。定番。 「辻斬り」。斬られても無反応な老人。これは、由利徹。 志村、舞台上でメイクの様子を見せるサービス。 「背中を押して」。井上陽水「人生が二度あれば」を効果的に。ギャグひとつで、一発オチ。見事に決まった。かなり馬鹿馬鹿しい。 「メシはまだかい」。これは秀逸。主婦役は是非、いしのようこで観たかったところ。 「洗濯屋」。洗濯屋と葬儀屋を勘違い。アンジャッシュ的な面白さ。秀作。 「現場検証」。唯一、志村不在のコント。これは間違いなくケラの作だろう。不条理ナンセンスな展開で、志村のテイストはまったくなし。客を追いてけぼりにしているのがちょっと痛快だった。 「ひとみさん」。定番キャラ。両腕を怪我した病人役の肥後克広、見事な受け。 ‐休憩‐ 志村、津軽三味線を披露。なのだが、これもコント仕立て。最後には、上妻宏光作「紙の舞」を。失敗してやり直しもご愛敬。立ち上がって振り向いたら、袴の後ろが尻丸出しというオチ。 第3部、松竹新喜劇「一姫二太郎三かぼちゃ」。原作、茂林寺文福。潤色、ラサール石井。 今回の目玉。志村けんが藤山寛美に挑むとは、これはちょっとした事件だ。 前半のおなじみのコントと違って、緊張感がある。 僕は藤山寛美についてはほとんど知らないので比較はできないが、馬鹿だけれども心優しい哀しみを帯びたこの役は、道化を本質とする志村にとって、バカ殿以上にぴったりではないか。 意地悪な弟役の清水宏が好演。 最後におまけ「変なおじさん」。これはもう、大サービス。出てくるだけで観客は大喜び。 人情噺でほろりとして終わるのではなく、再び、馬鹿な笑いに戻すあたりは今様かと。 カーテンコール。志村、挨拶。このあたりは、じつに真面目な口振り。 旗揚げ公演と銘打っているだけあって、来年もまたやるとのこと。それはじつに喜ばしい。 老若男女に愛される志村けんなので、なにも貴重な舞台にする必要はないだろう。これが、いつでもふらっと気軽に観られる日が来ることを楽しみに。 東京駅八重洲口。なか卯、親子丼。 深夜0時、帰宅。 特になし。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006年05月05日 01時03分50秒
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