テーマ:平和憲法(55)
カテゴリ:航空&ミリタリー
米国製巡航ミサイル「トマホーク」について、国会で論戦が行われている。トマホークの最新型「ブロック5」の射程約1600km。 単価は米の倍 1発5億円か 2023年2月28日 しんぶん赤旗 岸田文雄首相は27日の衆院予算委員会で、米国製の長距離巡航ミサイル・トマホークを400発購入する予定だと述べました。 政府は昨年末に改定した安保3文書で敵基地攻撃能力の保有を明記。その一環として、米政府の武器輸出制度である「有償軍事援助(FMS)」に基づき、トマホークを購入する方針です。2023年度予算案にミサイル本体と専用の格納容器(キャニスター)を合わせた購入費2113億円を計上していますが、これまでは「実際の能力が明らかになる」などとして購入数の開示を拒んできました。 首相は実際の単価を明らかにしませんでしたが、単純計算すれば、格納容器と合わせて1発あたり約5億2800万円となります。 一方、米海軍省の23会計年度予算書には、トマホークの単価は182万2025ドル、格納容器18万9350ドルと明記。現在の為替レート(1ドル=136円)で計算すれば約2億7355万円となります。米政府は日本に、国内単価の2倍近くで売り付けている可能性があります。 ― 引用終り ― しんぶん赤旗はトマホークの価格を問題とした。 2023年3月1日、立憲民主党は使用方法、敵基地攻撃能力で多数を一斉発射する「飽和攻撃」にトマホークを使用するかについて国会で岸田首相に質した。 首相は相手の射程圏外から攻撃する「スタンド・オフ防衛能力」の一環で購入すると繰り返し、「飽和攻撃」について明言を避けた。米軍は湾岸戦争の開戦時に飽和攻撃で使用している。 浜田靖一防衛相はトマホークについて「わが国に侵攻してくる艦艇や上陸部隊を阻止、排除する一つの手段だ」とした。配備場所は今後検討を進めるとしていたが、イージス艦に搭載することが報じられた。 米国から購入する価格と予算の差には、予備部品のほか、搭載する艦艇への改修費も含まれているのだろうか。通常、兵器の輸入には本体、不随する消耗品とコストに直接反映されるか分からないが使用訓練などがある。 計8隻、27年度までに改修方針 共同通信 2023年3月25日 政府は、米国製巡航ミサイル「トマホーク」の導入に向け、海上自衛隊のイージス艦8隻全てを2027年度までに改修し、搭載可能にする方針を固めた。政府関係者が25日、明らかにした。他国領域のミサイル基地などを破壊する反撃能力(敵基地攻撃能力)を維持するため、長射程ミサイルの配備先をできるだけ増やす狙いがある。ただ、イージス艦の基地が相手国からの攻撃の標的となる恐れもある。 関係者によると、導入するトマホークは最新型の「ブロック5」で射程約1600キロ。政府は23年度予算案に取得費2113億円を計上し、400発購入する方針を表明している。部隊配備は26年度からと想定し、前倒しできないか米側との協議も視野に入れている。 イージス艦は現在、横須賀基地(神奈川県)と舞鶴基地(京都府)に2隻ずつ、佐世保基地(長崎県)には4隻が配備されている。政府はトマホークを発射できるようにするため、各艦の「垂直ミサイル発射システム(VLS)」関連の改修費を24年度予算から計上する方針だ。 ― 引用終り ― 前提として憲法9条違反の自衛隊を違憲とするであろう立憲民主党の辻元清美議員は、北朝鮮の弾道ミサイルや中国からの攻撃に対し、日本は専守防衛に基づき明確な「被害が出るまで反撃できる手段は持つな」と言いたいのだろう。ロシアの武力侵攻うさべ、無差別攻撃、民間人虐殺を見ても1mm動じない精神に感服する。 東欧のポーランド、チェコ、スロヴァキアは武力で侵略されたウクライナに次々と戦闘機、戦車など主戦兵器の供与を決定している。 日本政府は、海外からの武力侵攻に対して有効な反撃能力を装備しようとしている。反撃能力の整備をどの程度まですすめるかは、国民の判断となる。 人類の低炭素社会への歩みは、さらに遠ざかる。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023年04月05日 06時00分10秒
コメント(0) | コメントを書く
[航空&ミリタリー] カテゴリの最新記事
|
|