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2023年10月17日
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テーマ:中国&台湾(3302)
カテゴリ:航空事故
 高性能になった現代の航空機用エンジンは、厳密に管理された高価な部品で動いている。
 所期の性能、耐用時間数はすべての部品が正規品であるとき実現する。
 適切ではない部品が使用されたとき、その性能がどうなるかは分からないが、正規部品より劣ることはほぼ間違いない。
 
 ロシア、中国も航空機用ジェットエンジンを開発製造しているが、西側のエンジンに比べて、大きい、重い(重量比出力)、燃費が悪い、耐用時間が短いのいずれか、あるいはほとんど全てを満たしている。
 これらの国の輸出を目論む旅客機は、欧米のエンジンの搭載を前提として開発される。
     ​
-米航空大手で44社目
Mary Schlangenstein
2023年10月3日 Bloomberg
→AOGが供給した未認証部品、第三者による点検作業中に発見
→欧州航空当局が調査、認証書類を偽造した疑いも
 
 米デルタ航空のジェット機エンジンに「少数の」未認証部品が発見された。航空業界で同様の事例が続いており、米大手航空会社では4社目となる。
 デルタの広報担当者は2日、疑わしい部品が不特定数のエンジンで発見されたと明らかにした。部品名の特定は避けた。問題の部品が発見されたエンジンは、同社の主要旅客機全体に搭載されている2100余りのエンジンの1%に満たないという。
 
 これまでにアメリカン航空とユナイテッド航空、サウスウエスト航空が航空機エンジンに問題部品を発見したと開示している。米ゼネラル・エレクトリック(GE)と仏サフランの合弁会社CFMインターナショナルが製造したジェットエンジン向けに未認証の予備部品を供給したのは、ロンドン拠点のAOGテクニクス。認証書類を偽造した疑いもあり、欧州航空当局が調査を進めている。
  ー  引用終わり  ー
 
     ​
 2023年10月5日、厳しい規制下にあるはずの航空機ジェットエンジン業界で、偽造が疑われる証明書が付いた部品が出回っていることが報じられた。
     ​
焦点:
全世界で捜索 規制求める声
Tim Hepher Valerie Insinna David Shepardson
2023年10月7日 ロイター
 厳しい規制下にあるはずの航空機ジェットエンジン業界で偽造が疑われる証明書が付いた部品が出回っていることが分かり、問題を起こしかねない部品の捜索が行われている。この業界では珍しい事件であり、これまでのところこうした部品が使われたエンジンはごく一部にすぎない。しかし不審な部品は世界各地で見つかっており、業界任せの規制体制を見直すべきだとの声が高まっている。
 ジェットエンジンメーカーのCFMインターナショナルは、偽造の疑いがある証明書が添付された数千個ものエンジン部品について世界規模の探索に乗り出している。証明書はいずれも同じ部品納入業者のものだ。
 
 例えば2019年に英国の供給業者からフロリダの企業に出荷されたジェットエンジン用の低圧タービンブレードという重要部品には正規品であることを示す署名が付いていたが、署名の名前の従業員は存在していない模様だ。CFMインターナショナルはエアバスやボーイングにエンジンを供給している。
 
 これまでに偽造部品は見つかっていない。しかしCFMは虚偽の証明書が古い部品を新しい部品に見せかけたり、安全性の確保に不可欠なトレーサビリティ(全供給網における追跡システム)を欠く部品を販売したりするのに使われるのを懸念している。
 世界で最も厳しい監視の目が向けられている業界の一つである航空エンジン業界も動揺しており、規制の強化を求める声が再燃している。
 
 英航空コンサルタント、IBAのフィル・シーモア社長によると、「これは業界にとって目新しい問題ではない。航空機部品で儲けようとする人は常にいる」という。ただ「今回大きな問題となっているのはこうした部品が実際にエンジンに使われたことで、これは初めてのことだ」
     ​
 CFMの訴訟関連文書によると、最初に不審な部品が見つかったのは6月21日。TAPポルトガル航空の整備部門が、英国の供給業者AOGテクニクスから入手したダンパーと呼ばれる小さな部品の添付書類について不安があると伝えてきた。CFMによると、「その部品は証明書の記載よりも古いように見えた」という。
 
 CFMが新たに公表した訴訟関連書類によると、虚偽の署名があったのは、全ての航空宇宙部品に添付が義務付けられている製造証明書。TAPポルトガル航空は20日間で同じ販売業者からの「重大な不一致」のある書類を24件発見したという。
 9月上旬までに中国の規制当局を含む世界中の30余りの機関が同様の不一致を発見した。
 
 AOGテクニクスのコメントは得られなかった。同社は先月、英国の裁判所に対して、CFMの主張についてコメントすることなく、調査に「全面的に協力している」と述べた。
     ​
<自主規制に批判も>
 CFMによると、これまでに影響を受けたエンジンは126個で、これは全世界の航空機のごく一部にすぎない。問題の部品は交換が進んでいる。
 しかし裁判所命令によってAOGから供給を受けた書類の精査が進むうちに、問題部品の数は増える可能性がある。CFMも4日、自社工場用に問題の部品を一部購入していたことを明らかにした。
 現在、ジェットエンジンの部品の需要は急増し、供給不足から価格は上昇している。そうした中、今回の事案は、経済的に重要であるにもかかわらず比較的規制の緩い部分がこの業界にあることを浮き彫りにした。
 
 航空機部品の開発業者には厳しい規制があり、製造には別途認可が必要だが、流通のための倉庫の設置に正式な許可は必要ない。「ほとんどの卸売り業者は自己認証であり、規制の必要性が検討されるべき分野だ」とシーモア氏は指摘した。業者は偽の部品を提供すれば自分の首を絞めるだけだと分かっており、固有の品質システムを備え、多くの自主規制を実施しているが、公的な規制認可は存在しないという。
 
 米国では連邦航空局が、航空産業サプライヤー協会(ASA)など第三者機関が販売業者を認定するための基準を設けている。
 ただ米運輸省の監察監室(OIG)は過去に供給業者の自主的な認証システムへの監視強化を求めた。2017年の報告書は、書類に不備のある部品数万個が倒産した供給業者から個人の手に渡り、その後通販サイトのイーベイに出品された事例を挙げている。
  ー  引用終わり  ー
     ​
 記事中に航空機部品関連の「偽造は目新しいことではない」とあった。
 単価が高い航空部品の偽造は、物価のばらつきが大きいことでグローバリゼーションが拡大にしたことに根っこがあるとのこと。
 安価な偽造部品の存在は2008年に米軍から発せられた。
 民間航空機では、2017年にボーイングB777に使用される部品の関連書類疑惑が内部告発により発覚した。
 航空機用部品の製造は、材質から製造手順に至るまで詳細に決まっている。素材の材質の変更や加工・製造方法を勝手に変更することは許されない。
 航空機用部品の管理は、納入される部品が完成形になってから検査するのでは十分ではない。
 各種偽造暴威のためのサプライチェーンの管理は、素材の製造工程から製品の輸送・保管にまで及ばせる必要があり、悪意ある物に対して実効性のある規制を実施するのは容易ではない。
     ​
米軍の航空機の製造過程に偽造部品が多数入り込んでおり、安全性の低下とメンテナンス・コストの増加が懸念されている。
Dan Dupont
2008年4月10日 WIRED
 国防関連ニュースサイトの『InsideDefense NewsStand』は3月下旬、米国の軍部を悩ませている問題について報告している。複数の倉庫で偽の部品が見つかり、それらが空軍と海軍の航空機にも紛れ込んでいるというものだ。
 
 米国防総省の関係者によると、未確定の数の偽造航空機部品が供給倉庫に入り込み、それらが兵器システムに取り付けられているという。これにより、安全性に対する新たなリスクが生じ、メンテナンス費用が年間数億ドルも上昇している可能性があるという。
 こうした問題は予期せず発生したものだが、その原因は、グローバリゼーションと、1990年代から開始された、民間の既製品の採用を奨励する国防総省の方針という2つだ、とRobert Ernst氏は述べている。同氏は、米空軍における航空機の老朽化問題に関する第一人者だ。
 Ernst氏は、3月20日(米国時間)に行なわれた取材の中でこう述べている。「これは、米軍への供給網に対する新たな脅威だ。われわれはこれを破壊的な技術と呼んでいる。」
 「グローバル経済の中にいるわれわれは、非常に多くの変化に直面しており、物事を今までとは異なる方法で取り扱わなければならなくなっている。この問題は、わが国の技術購入プロセスと供給プロセスを覆そうとしている」
  ー  引用終わり  ー
     ​
 2017年の不正部品の件は中国発だった。
 西側の旅客機を多数有し、ウクライナへの武力侵攻による経済制裁で部品供給が絶えているロシアは、代替品であろうとも旅客機の運航が継続できる部品が欲しいことだろう。
 欲しがる者がいて供給できる者があるとき、合法非合法を問わず一般に商売、ビジネスは成立する。
     ​
問題は米国にも波紋
ロイター
2017/10/19 東洋経済オンライン
 中国の航空機部品サプライヤーが、米飛行制御装置メーカー「ムーグ」<MOGa.N>に対して製造過程に不備のある部品を納品し、関連書類を偽造してムーグが認証していない工場に下請けを依頼していたと、米連邦航空局(FAA)の内部報告書が指摘していた。
部品はボーイング777型機に使われている
 ロイターが情報公開制度を利用して入手した2016年11月4日付の内部報告書は全9ページ。FAAはこの中で、影響がある部品273個が、米航空機大手ボーイング<BA.N>の旅客機777型機の翼の、スポイラーと呼ばれる着陸時の減速装置に装着されていると指摘した。装着されている機体数は明示されていなかった。
 
 内部報告書は、問題の部品の名称や、装着された時期を特定していない。FAAとボーイング、ムーグは報告書の中で、航空機の安全性には影響はないとしていた。ロイターの問い合わせにも、メールで同様の回答を寄せた。
 ムーグは、商用機と軍用機のフライト・コントロール・システムのサプライヤー。航空機業界では、航空機の安全のために重要な部品供給のトレーサビリティーや部品の品質は、厳しく管理されている。
 
 今回の件で、直ちに安全性の問題が提起されるわけではない。
 だが、世界最速で成長する航空産業を抱える中国が、外国の製造業者への依存を減らそうとするなかで、同国のサプライヤーや規制当局にかかっているプレッシャーの大きさを示している。
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 日本の神戸製鋼所<5406.T>の株価は先週、大規模なデータ不正が明らかになり急落した。同社は、航空機や自動車に使われるアルミニウムや銅製品を供給しており、顧客は製品の安全確認に追われた。
 
 急成長中の中国の航空宇宙産業は、競争の激しい世界市場に部品をより早く安価に供給することを狙っており、サプライヤーから引き合いが絶えない状態だ。米国の貿易統計によると、米国の航空宇宙産業への中国からの部品輸出は、2009年の約3倍の年間約12億ドル(約1350億円)になっている。
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中国はサプライチェーンの管理をさらに改善すべき
 需要拡大により、それまで国有企業が主体だった航空機部品業界で、より小規模な部品メーカーの設立が加速している。
 中国の航空宇宙産業は、単なる外国の航空機メーカーのサプライヤーではない。中国の航空会社は、ボーイングや欧州大手エアバス<AIR.PA>の最大級の顧客として名を連ねている。さらに中国はいま、国産ジェット旅客機を開発中で、初の狭胴型機「C919」は5月に初飛行を行った。
 
 エアバスの品質管理担当マネジャーで、以前はムーグに勤務していた Mao Pingzhou氏は、中国はサプライチェーンの管理をさらに改善する必要があると指摘する。
 「さまざまな手順が定められているが、従業員や監督者は必ずしも厳格に実行していない」と、Mao氏はロイターに語った。
  ー  引用終わり  ー
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最終更新日  2023年10月17日 06時00分12秒
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