テーマ:京都。(6079)
カテゴリ:講演会
【2017年7月15日(土)】
午前中、7~9月にガイドをする「京の夏の旅」下鴨神社の下見をしてから(こちら)、京都アスニーの京都学講座の聴講をしました。京都学講座は、事前申し込み必要なしの、無料のセミナーです。 「重要文化財の保存と活用について」と題しての、京都市文化財保護課 松浦大輔さんのお話でした。講師の方はずいぶん若いお方でした。 とりあげられた事例が「二条城」と「旧三井家下鴨別邸」でした。「旧三井家下鴨別邸」は、4~6月の固定点ガイドで担当したところだし、「二条城」は9月1日に、「京都ウェルカムサポーター養成講座」で現地ガイドとして担当するところなので、是非ともと思い聴講しました。 事前に旧三井家下鴨別邸で同時に勤務した方々や、同期のガイドの方々にも案内をしていました。会場でお会いしたのは、下鴨別邸の担当だったときに責任者だったNさん♀、いっしょに仕事をした同期のMさん♂だけでした。あと、スタッフの責任者の一人Tさん♂も来られてたし、ボランティアで来られていた方もお見かけしました。 ●二条城のお話で新たに知ったこと。 ・二条城は史跡に指定されているが、そこには周辺の堀川通なども含まれる。 <唐門について> ・重要文化財の唐門について、瓦屋根なら耐用年数は50年から60年だが、檜皮葺きなので20~30年しかない。丹波産の檜皮が使われる。 ・西に龍、東に虎が彫られている。守護神と考えれる。京都の四神相応とは何故か逆 ・蝶と牡丹が彫られている。蝶は長寿を表す。 ・南側に蓬莱山を載せた亀が彫られている。 蓬莱山は中国、古代における想像上の神山。仙人が住み、不死の薬をつくっているとされた。 ・北側には亀に乗った仙人が彫られている。 この仙人は黄安(こうあん、通称:亀仙人)。前漢・武帝の時代の仙人。3尺もある亀に乗っており、その亀は3000年に1回しか首を出さなかったと言われる。黄安は5回出したのを見たといわれ、単純計算でも黄安は1万5千年生きたことになる。 ・妻には3体の唐獅子×両側。領域を守る動物。 ・垂木鼻先金具で,菊紋の下に葵紋を発見。前回修理(昭和48年~50年度)で破風飾金具の菊紋裏に同様の葵紋があることは知られていたが、この部分に関しては新発見と言える。 ・唐破風の漆は日光で白くなっていたので、塗り替え。30工程に及ぶ。塗って塗ってを繰り返す。 <東大手門について> ・H26年度~H28年度に修理。前回の修理は昭和25年。 ・漆喰塗り 火に強い。蔵などに用いられる。石灰、紙すさ、糊を混合。 ・平瓦と丸瓦を組み合わせた本瓦葺き。下に土居葺きがあったが、屋根が重くなるので、のじ板に変更。 ●旧三井家下鴨別邸について新たに知ったこと 我々がガイドをする中で知った知識以上のことは、多くはありませんでした。 ・近代和風建築の特徴の一つは、木の組み方の進歩や、鉄材の使用なので、大きな開口部をもつ建物が作れるようになったこと、 ・柱を露出させた、真壁造り。漆喰塗り。一部灰色の漆喰で鼠漆喰と呼ばれる。 ・昭和10年に京都大洪水で床上浸水。昭和40年に拡張工事。このときアルミサッシがはめられた。 下鴨別邸の説明では、最後に講師の方が、「現在公開しており、ガイド会の方が玄関棟で案内してくださいます。2階は8月に期間限定で特別公開されます。」と、我々の仲間がガイドをしている写真を見せて紹介してくださいました。しかし、最後の質疑応答で、「公開は8月のときだけですか?」という質問も出て、常時公開されているということの認知度がまだまだ低いようです。 ------------------------------------------------------------------- よろしかったらぽちっとお願いします。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019/06/05 01:27:49 PM
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