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テーマ:DVD映画鑑賞(13985)
カテゴリ:韓国映画
「2人が止まった所は月から少し離れた天国との境界辺りでした」
強盗殺人で無期懲役の刑に服す男が、一日の外出許可を貰う。 15年ぶりに逢う息子の顔を、男は覚えていない。 当時3歳だった息子も、父親の顔を覚えていない。 認知症になった母も、息子の顔を覚えていない。 暗い映画かな…後味悪いかな…そんな不安から手に取るのを躊躇ったけれど、 それでも惹かれるものを感じ、思い切って観賞。 そしたら暗いと言う程ではなかった。 透明感というのか、うっすらと明けていく夜明けのような映画だった。 所々に、すっ呆けたギャグが入るので、かなり笑えた。 若者言葉を練習するところとか、 「お父さんって言った」とカメラ目線になるところとか、 渡りをする雁の群れにまで会話させるところとか(笑) 中盤、夜中にこっそり外に出る父子に、 同行してきた刑務官が寝たふりをして、そっと手を振るところから涙腺決壊。 銀色の大きな月。 2人で入る銭湯。 背中に背負った虎。 翌朝の駅のシーンでパク刑務官が2人の様子を解説するところは ちょっと余分かな…説明過多ってやつじゃないかな…と思いかけたら 何とドンデン返しが待っていた。 刑務官の言葉は、そのためのミスリードだったみたい。 このドンデン返しも、もしかして余計なんじゃないかな…という気もするんだけど、 韓国映画らしい盛り上がりだな、という気もする(笑) それまでシミジミと観ていた色々な要素がキチンと伏線になっていたことが分かる。 こんなところも、さすが韓国映画って感じ。 銭湯の湯船に潜って男が思うことも、 渡りの雁でさえも、 伏線になっていたと言って良いと思う。 刑務所に帰った男が息子はどうだったかと聞かれて ハンサムで、背が自分と同じくらいで…と “彼”に言われた通りに答えるところが切なくて温かさも感じた。 でもってラスト。 後味悪いどころか明るい終わり方だった。 良い意味で期待を裏切られたって感じ? ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ 『息子 / My Son』 2007年 韓国 監督/脚本:チャン・ジン 撮影:チェ・サンホ 照明:イ・ビョンフン 音楽:イ・ビョンウ 受賞歴:2007年第15回春史大賞映画祭・男優演技賞(チャ・スンウォン) 出演:チャ・スンウォン(カンシク)、リュ・ドックァン(ジュンソク)、キム・ジヨン(母)イ・サンフン(パク刑務官)、イ・ムンス(刑務所長)、イ・ハヌィ(神父) チャン・ジェソク(収監者<チャン監督の実父>)ウリ(ミミ)、ソウ(ヨイル) チン・ウォン(―) 【声の出演】チョン・ジェヨン(父雁)、ユン・ユソン(母雁) コン・ヒョジン(娘雁)、シン・ハギュン(叔父雁)、ユ・へジン(隣人) クリックしてね♪(3つも多過ぎ?) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ドラマ&映画感想は「REVIEWの部屋」に色々置いてあります ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.04.05 21:40:37
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