カテゴリ:中国、台湾
2015年12月31日、中国人民解放軍は陸軍に偏った編成を見直した。 異なる種類の軍の部隊を一体的に指揮する体制への移行を進めるため、海軍司令部と並列となる陸軍司令部、核ミサイルを運用するロケット軍、サイバー戦などを担うとされる戦略支援部隊を創設した。 陸海空を一体化して核戦力強化を目指した構成とみられる 中国 ロケット軍など創設 軍改革の一環か 日テレNEWS24 2016年1月2日 …(略)… 新華社通信によると、人民解放軍は新たに「ロケット軍」「陸軍指導機構」「戦略支援部隊」を創設したという。ロケット軍については「核抑止力と迎撃能力を高めなければいけない」などとしていて、戦略ミサイルの運用などを担うものとみられる。 …(略)… ロケット軍はソ連に1959年から存在し、今のロシア軍にもある。 ロシア軍の「戦略任務ロケット軍」の任務は、侵略の核抑止並びに敵の軍事・経済施設に対する核ミサイル打撃による撃破。 中国では1966年独立軍種、第二砲兵として創設された。 今回は名称を変更だけではないと考えられる。 第二砲兵は、弾道ミサイル及び地上発射長距離巡航ミサイルを運用する他、宇宙軍として宇宙技術開発も任務とする。 米国で戦略支援部隊にあたる組織は1992年に発足したアメリカ戦略軍。 冷戦終了後、戦略爆撃機および大陸間弾道ミサイルを保有していたアメリカ空軍戦略航空軍団と海軍の弾道ミサイル搭載潜水艦部隊を統合指揮するために発足。 部隊の目的は、核の反撃能力の保持による核抑止力・敵ミサイル攻撃の防御・早期警戒。 これだけだとロケット軍と区別がないが、 2010年にサイバー軍を下部組織として設置。 作戦立案・指揮系統の把握とあわせ、中国・人民解放軍の考えていることが浮き彫りになる。 情報の一元化と、指揮命令系統の整備。 気になるのはここでも「パクリ」。 「パクリ」の倫理的な非難ではなく、何をパクリ、彼ら流で何を「進化」させたかということ。 組織の変更とともに、C4Iシステム(C Quadruple I system : Command Control Communication Computer Intelligence system)の活用を進めるとしたら、戦略と戦術に関する大きな変更と言える。 前線からの情報の収集、分析システムの活用により指揮官の意思決定を支援して、作戦を計画・指揮・統制するための情報資料を提供し、これにより決定された命令を隷下の部隊に伝達し、戦術を制御、効率化することすすめるのであれば、人海戦術を基本としてきた人民解放軍の大きな転換点となる。 アジアの安全保障の点では、大きな不安定要因。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年01月08日 06時22分05秒
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